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【コラム】衝撃解釈!!東京都建築安全条例第10条の3編

建築基準法を生業にしてますと、色々の衝撃解釈に出会うことがあります。拡大解釈からハードに厳しいものまで。今回ご紹介したいのはハードに厳しいというか、本当に?というものです。これら解釈どの機関なのか、どの行政庁なのかは伏せさせていただきますが、こんなケースがあるということだけ頭の片隅に置いて頂ければ幸いです。

ご紹介するのは東京都建築安全条例第10条の3(道路に接する部分の長さ)です。

第十条の三 特殊建築物の敷地は、その用途に供する部分の床面積の合計に応じて、次の表に掲げる長さ以上道路(前条の規定の適用を受ける特殊建築物の敷地にあつては、同条の規定により接しなければならない道路)に接しなければならない。

東京都建築安全条例より


東京都建築安全条例抜粋

というもので、要するに東京都建築安全条例第9条で規定している特殊建築物の敷地は、その面積に応じて接道長さを確保する建築基準法第43条第1項の接道長さの強化する条項と解釈するのが一般的かと思います。

そのことが下記技術的助言にも書かれております。

https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kenchiku/kijun/anze_jogen.pdf

しかしながら、下記の様な指導をうけました。

この接道長さは「災害時における避難上または通行上の安全確保」が名目であるため、主要な出入口まで避難上有効に通じる必要がある。

例えば共同住宅(特殊建築物)2000㎡を超えるものは主要な出入口まで10mの幅で空地を確保しろということになります。
(下記図解参照)

共同住宅の場合は、東京都安全条例第17条で主要な出入口と道路との関係が定まっているにも関わらずですよ。

衝撃です。

指定確認検査機関であれば提出先を変えればどうにかなるかと思いますが、特定行政庁案件であったり、また許可や認定があり建築基準関係規定が審査対象のケースもあります。そのような場合は明らかにおかしくないかい?という項目も何らかの方法で解決策を講じないとならないこともあるかもしれません。

これは大丈夫であろうという項目も必要に応じて確認が必要な場合があるな、という教訓を感じた出来事でした。

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