和光市広沢施設整備・運営事業インタビュー(9)和光市企画部資産戦略課 後編
広沢複合施設整備・運営事業
和光市 企画部 資産戦略課 白川 将実 課長
和光市 企画部 資産戦略課 維持管理担当 森田 幸隆 統括主査、酒井 直美 主査
和光市 企画部 資産戦略課 計画推進担当 村山 文人 統括主査、清水 佑輔 主査
今回は、和光市広沢複合施設・運営事業を立案し、主管している和光市 企画部 資産戦略課の皆さんに本事業について語っていただきました。聞き手には、同課の岡田 直晃 主幹になっていただきました。
和光市企画部資産戦略課の皆さんへのインタビューの前編はこちら
和光市 企画部 資産戦略課 維持管理担当 森田 幸隆 統括主査
(聞き手:岡田主幹)
森田さんと酒井さんはどのような立場で関わってきましたか。またそれ以前にどのようなお仕事をされてきたかを教えてください。
(森田統括主査)
私は民間のゼネコンで仕事をしていました。市に転職して、教育委員会、建築課、資産戦略課の前身になる総務課で資産戦略担当をしていました。今の仕事は、公共施設の日々の営繕がメインで、施設所管課で行っている工事のサポートが我々の仕事です。
PFIへの関わりは、事業者が決まって設計からですが、要求水準をもとに民間事業者からの提案で、ある程度中身が決まっていたので、設計に関することはとてもスムーズでした。
工事が始まって、従来型の発注の工事だと市が細部に至る部分を日々決めなければ進まないことがたくさんありますが、そういったことは本事業だと基本的には民間事業者で解決していただいていると思います。
(酒井主査)
私も民間のハウスメーカーにいたあと市役所に転職して、教育委員会から資産戦略課に異動しました。教育委員会では小中学校の営繕、改修工事の監督をしていました。資産戦略課では、公共施設マネジメントやPFIに携わらせていただきました。
(岡田主幹)
今までの工事とPFIの違いで大きく違ったこと、良いところ、悪いところ、特に印象に残っていることをお願いします。
(森田統括主査)
大きく違うのは、基本的には民間グループが設計して建物を建てていくという設計施工が一任できているところです。さらに運営者の顔が見えているので、その使い勝手を見ながらやっていけるので、従来型の発注よりはスムーズだと思います。
ただ一方で、市役所内部は、今までの工事の仕方に慣れている人が多く、これまでの進め方とPFIの進め方の切り替えに慣れていない。市が関わるべきことや、通常の関わり方と変えなければならないことを探りながらやっているというような状況です。
(酒井主査)
私も同じですね。通常の市の工事だと設計単体で入札、工事単体で入札とそれぞれ別の事業者がやっているのですが、今回は設計施工一体ということでお任せしやすい部分がありました。
逆に、庁内で、PFIがあまり浸透していないので、調整や折り合いを通してWIN-WINで頑張っていけるような状態にもっていけるようにしています。
和光市 企画部 資産戦略課 維持管理担当 酒井 直美 主査
(岡田主幹)
個人として見て欲しいところ、苦労したところはありますか?
(白川課長)
見て欲しいところは全部ですね。欲張りですけど。どこもそれぞれ思い入れ深く、私自身出来上がってくるのがとても楽しみです。
(村山統括主査)
見ていただきたいのは、まずは完成後の全体ですね。地域がどのように変わるのか。オープンスペースを含めた景観面は相当変わると思うのですが、にぎわいづくりなどのソフト面にも取り組んでいきますので、その過程を中長期的に見ていただきたいと思います。
苦労していることは、やはり皆さん共通だと思いますが、庁内で説明をするときに一般の公共事業とPFI事業の違いがなかなか理解されづらいことで、現段階でも悩ましいところです。
(岡田主幹)
このメンバーで20年後にこのPFI事業が終わるとき職員としているのは清水さんだけですが、そのときにどうなっていると思いますか?もしくは、どうなっていて欲しいですか?
(清水主査)
どうなっているかというと、はじめての民間施設と公共施設が一緒になっているエリアなので、公共と民間の良いところが出ている面もあると思いますし、逆に、今じゃ分からない悪い部分も出てくると思います。それはそのときに真摯に受け止めて対応を考えていかないといけないなと思っています。
こうなっていて欲しいというところも結局同じですが、民間施設と公共施設が一緒になって、今後、民間マネジメントというにぎわいを生むような事業も行っていくので、そこに市民の方々と「みんなでつくる」という空間ができたらいいなと思っています。
(森田統括主査)
見て欲しいところというか、苦労したところというか、全体の配置として芝生の広場というのが今回の一番の要になると思っていて、そこで小さい子供からお年寄りまでさまざまな人が自然に集まって何か楽しいことが起きているような状態になっていたらいいなと思っています。
(酒井主査)
もちろん出来上がったところも見て欲しいですが、今、工事の真っ最中で、こんな大きい現場は和光市では今までほとんどないですし、200tのクローラークレーンを見たときすごく興奮しました。
出来上がっていく過程をFacebookやTwitterに載せていますが、建物が立ち上がるまでに、たくさんの綿密な工程があって、多くの職人さんの作業があって建物が完成していくところも含めて、すごく価値のある事業だと思います。
(岡田主幹)
白川課長、最後に市民の方にメッセージをお願いします。
(白川課長)
工事中は市民の皆様にご迷惑をおかけしております。また、児童センターは2年間建て替えのお時間いただいているので、子どもたちにとって2年間はとても長い期間かなとは思いますが、お待たせした分、良いものができますので完成を楽しみにしてもらえばと思います。
和光市 企画部 資産戦略課のみなさん
(コンテンツ制作:一般社団法人和光市広沢エリアマネジメント 代表理事 小松 裕介)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?