お風呂の力でわぴあを盛り上げたい/おふろの王様和光店店長 芦田さまインタビュー
こんにちは!埼玉県和光市の市民ライター土井です。
和光市広沢複合施設「わぴあ」noteでは、同施設のグランドオープン当初から、和光市市民の交流を今まで以上に深めていくため、こんな面白い人がいる!地元にステキな場所がある!などなど、市民の目線で、市民のみなさんにインタビューをしています。
今回は、おふろの王様和光店の店長、芦田さまにお話を伺いたいと思います。
ーーーまずは自己紹介をお願いします。
お風呂の王様和光店の店長をやってます、芦田と言います。よろしくお願いします。
ーーー今どのようなお仕事をされているか、教えてください。
仕事はもう名前のごとく、お風呂の運営、スーパー銭湯の運営をしております。その中でも、お湯の管理ですとか、アルバイトスタッフのシフト管理ですとか、 あとはもみほぐしですとか、飲食の方もテナントに入ってますので、その辺の管理を一括して、承っております。
ーーーレストランは何度か利用したことがありますが、子どもがいるので、温泉まではなかなかたどり着けておらず、是非行きたいなと思っています。温泉とテナントさんで何名くらいのスタッフさんを管理されているのですか?
社員は全部で4名で、営業時間が9時から24時なんですけども、お湯を作らなきゃいけなかったりしますんで、 朝7時から夜1時半まで4人でシフトを回してます。
その中で実際、運営を回してるのはスタッフさんなんですけども、大体90名ほど在籍を抱えながら、シフトでちょっとずつ繋ぎながら、朝から晩まで 運営をしている状態です。
ーーーわかりました。かなり大規模な職場ですね。たくさんのスタッフの方を管理するというのは苦労もあると思うんですけれども、普段一番大変なことは何ですか?
大変なことは慢性的に人手不足ですね。 特に学生がテスト期間ですとか春休みとかあると、どうしても旅行に行きたい、勉強したいとなると、1日大体8人ぐらい定数として抱えなきゃいけないんですけども、そこが満足に揃えられづらいっていうところが苦戦するところです。
ーーー今まさに夏休み中で大変な時期ですね。そういう時はどうされるんですか?やっぱり社員の方が多くシフトに入ったりされるんですか?
もちろん社員も現場に入りますし、他の休んでるスタッフに声かけてお前入ってくれない?っていう調整をしたりとか。
ーーーそういう時には、やっぱり芦田さんのお人柄が重要になってきますね。
僕はもう全部管理しきれないので、他の3人の社員がうまくシフトを作りながらやってもらったりですとか、 担当制を引いてますので、発注は誰々、シフト管理は誰々、 人事系は誰々っていう、縦割りで動いてますね。
実は水風呂も温泉!
ーーーこちら、おふろの王様和光店は、オープンが2021年12月ですよね。最初から芦田さんが和光店の店長さんですか?
私は着任した2代目の店長で、2022年の11月ぐらいでしたね、 そこから引き継ぎまして、もうあと半年で丸2年になるんですけども、最初からいる社員ではないので、なかなかわぴあというものを把握するのにすごい苦労というか、周りの(総合児童センターの)大野館長も含め、教えてもらいながら、協力しながら今やらせてもらってるっていうのが実情です。
前は花小金井店、小平市にあるんですけども、そこで店長職をしていました。
ーーーそうなんですね。和光店に来られて、花小金井店と違うなっていうところはありますか?
PFI事業(※)なので、和光市さんが入っているというところと、あとはもう 確実に違うのは温泉の質ですね。
※PFI事業:Private Finance Initiative 公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法のこと
関東地方は掘れば絶対温泉は出ると言われていまして、ただ、掘ったところがどういう温泉か掘ってみないとわからないんです。スパジャポさん(※1)みたいな透明な温泉もあれば、 真っ黒な極楽さん(※2)があれば、うちはちょっと薄がかった温泉なんですけども、2〜3キロで温泉の質が変わってしまいますので、そこで衛生管理、どうしても保健所、公衆浴場法で塩素を打たなきゃいけないので、打ち過ぎると色が飛んだりとか、 タオルに温泉の色がついたりとか、いろんな不便さはありますけども、それがやっぱ違います。
※1 スパジアムジャポン。東京都東久留米市の温浴施設。
※2 極楽湯。埼玉県和光市にも店舗を構える温浴施設。
ーーーおふろの王様和光店の温泉の特徴やPRポイントを教えてください。
水風呂も温泉を使っているところです。下から組み上げるのは37℃ぐらいの温質なんですけども、それを15℃まで水風呂に冷やすんです。それで、水風呂の温泉にします。多分関東ではあんまりないと思うんですけども、今サウナブームですよね。サウナに入って、水風呂に入って、外気浴して、僕もよくやるんですけど、水風呂に入ると、水がまとまりつくんですよね。すべすべコーティングされる感じ。ちょっとやってもらいたいです、これ。
ーーー温泉をどうやって冷やすんですか?
37℃のお湯をどうやって温めると思いますか?37℃のお湯を熱交換期って言って温度上げてもらう装置があって、それはボイラーを使って、カンカンに熱くしとくんですよ。その中を通すと41℃のお湯が出る。で、逆もしかり。水風呂は37℃を15℃に今度冷たいバージョンの熱交換機。それでぐっと落として、冷たいところを通っていくから、おのずと冷えるんです。
ーーーそうすることの方が費用かかりそうなイメージですが、なぜわざわざ水風呂も温泉を使うのか気になります。水道水を使ったほうがお金もかからないんじゃないかなと思うのですが。
いや、それが武器なんですよ。水道水の方が早いですよね。水道水は冷たいです。ただ、つまんないです。つまんない。どこにでも水風呂ってあって、でも温泉の水風呂、多分初めて聞いたと思うんです。
ーーー確かに、おっ!てなります。
冷たいは冷たいんですけど、ほんとに違うんですよ。痛い冷たさじゃないです。
ーーーでは、こちらのウリを一つだけあげてくださいというとすると、やっぱりこの水風呂でしょうか?
あと炭酸泉とかもあるんですけども、結構どこの温浴にもありますからね。多分温泉の水風呂はない。
ーーー今まで、水風呂が温泉とは知らなかったので申し訳ないです。それは結構PRされてますか?
サウナーに向けてやってます。
ーーー今はそれでお客さんが増えていますか?
おかげさまで増え始めてきてますね。サウナブームっていうこともあります。
ーーー温泉に入ると漏れなくサウナにも入れるんですよね?
もちろん、もちろん、もちろん。
ーーー水風呂の温泉にも入れる…?
入館料を払うと 8種類の温泉ーー水風呂だったり、泡のアトラクションバスって言うんですけども、ブクブクのお風呂だったり。何回入ってもいいです。何時間いてもいいです。時間制限ないんで。
引っ込み思案な少年が、接客のプロに
ーー花小金井店から来られたということですけれども、元々こういった温浴施設で働かれていたのですか?
前の会社が倒産してしまい転職をして、今の東京建物リゾート、この会社に入って、 和光店で5店舗目の着任になってます。
ーーー大体2年毎に異動されるのですか?
2年だったり5年いたりとか、もう今(転職をして)10年目なんですけども、そんな感じでちょこちょこ動いてます。
ーーー元々温泉が好きで、それで始められたお仕事ということですか?
温泉は好きですけど、たまたまですね。ピンポイントで温泉の仕事ってわけじゃなくて、たまたまかもしれないです。
ーーーたまたまとおっしゃってましたが、好きなものが仕事になったんですね。
はい。後付けになっちゃいますけど、楽しいなと。
ーーーちなみに幼少期はどういうお子さんでしたか?
僕はもう引っ込み思案でした。もう人前でべそかいて発言もできなくて、ほんとになんも自信がなくて震えちゃう。
ーーーそれがこういう接客のお仕事に。
社会人になってからじゃないですかね。営業の仕事をし始めて、なんか違うなっていう感覚は持ちました。それこそね、苦手だったけど、あえて選びましたね。
ーーー最初は苦労しそうなイメージです。
そうなんですよね、一番劣等生でしたね、営業の。
最初は金融の営業やってて、 株式の。それ勉強しなきゃまずいなってずっと勉強して。やっぱり自信がついたんでしょうね。わーってお客さんにプレゼンできるの、そこからかもしれないです。
金融の営業の後が、今度マーケティングの会社やって、 例えばイメージしやすいのは、選挙って衆議院選、参議院選あるじゃないですか。で、当選確実ってどうやって出るか知ってます?出口調査やってるんです。あれの調査やったりとか、そういうマーケティングですね。色々やってました。
電話調査、世論調査ですかね、とか。それをやってから今の業界になります。 もう全部バラバラです。業界も。
ーーーなんとなく繋がってる感じは…
しないですよね。
ーーーしますします。人相手のお仕事。
ああ、そうかもしれない、人相手は変わらないかもしれないですね。
ーーーお客さん相手のお仕事ということで、日々大切にしていることを教えてください。
大切にしていることは、お客さんにまた来るねって言ってもらえるような気持ちになってもらう、言われなくても、 笑顔で、あ、良かったねとか、そういった気持ちになってもらえることを心がけています。
狙うのは児童センターとの相乗効果
ーーー施設に来られるお客さんは、和光市内の方が多いんですか?
他のおふろの王様は今10店舗あるんですけども、大体商圏エリア3キロぐらいで、その3キロの方がその店に来ている。 で、その和光店が凄く特殊で。この辺の周りの人は多分5割もいないです。
ーーーそうなんですか…!
東京とか、あと関越近いので、スキーの帰りとかゴルフの帰りとか、車の方が多いです。ナンバー見てるとほとんど都内とか千葉とか横浜とか。
ーーーでは逆に、この辺、近所の人にもっと来てほしいという思いはありますか?
もちろん、もちろんあります。ただ、近所の方にもし来てもらえるなら来てもらいたいですけども、 西大和団地とか、高齢者の方がここまで来るのが辛い。 そこのために送迎バスもなかなか、うち民間でやってますんで、走らせられなくて、なんか歯がゆい思いはします。
朝霞ですとか、成増からも来てもらいたいという気持ちですね。
ーーーどういうふうに周知していったら良いでしょうか?
1番いいのはその子ども、 ファミリー層であれば児童センターで遊んだ後にお風呂に入ろうとか連携できれば凄い相乗効果で 多分極楽さんにも負けないんじゃないかな。
ーーー日々の嬉しかったエピソードや、この仕事をやっていてよかったっていうことを教えてください。
嬉しかったことは、もう自分はもう管理職なんで、 予算が達成したことになっちゃうんですよね。
ーーー予算を達成されたっていうことは、予想以上にお客さんに来てもらったということですか?
そうですね。サウナの日っていうイベントを3日間やったんですけど、おかげさまでもう多くのお客さんに来てもらいました。イベントやってよかったなとか、喜んでもらえてよかったなっていう思いだけです。
ーーー毎月毎月何かしらイベントはやってらっしゃるんですか?
毎週水、金がサウナの日でやってるんですけども、それ以上のイベント、サウナイベントは四半期に1回。 あんまり乱発しちゃうと飽きちゃうんですよね。もう来なくなっちゃうんですよね。だから、出し惜しみしながらイベントはやらさせてもらってます。
ーーーその頻度も功を奏してお客さんが増えたのでしょうか?
そうかもしれない。春夏秋冬で、春のサウナ祭り、夏のサウナ祭りって感じでやります。よかったら次回ぜひ。
わぴあに足湯をつくるのが夢。お風呂の力でわぴあを盛り上げたい
ーーーところで芦田さんは今、和光市にお住まいですか?
車で1時間ぐらいのところから通っています。生まれも育ちも埼玉じゃないので、土地勘がまだないんですよ。千葉の人間なんで。
ーーー働いてみて、和光市って、こんなところって思うところはありますか?
それを今勉強させてもらってるところで、こないだひな祭りに飾り雛、吊るし雛というのがあるんだよとか、そういった文化を知り始めてるので、引き続き勉強させてもらいたいなというところです。和光市はこれだよっていうのが、なかなかぱっと出てこない自分もいるんで、反省なんですけど。
ーーーこれからやってみたいことが何かあったら教えてください。
やってみたいことは色々あるんですけども、なかなかお金がかかるのと、行政的認可が通らない。例えば足湯を作りたいんですよね。わぴあルームに。それには、塩素の消毒をしなきゃいけないんです。循環させなきゃいけないっていう縛りもあったりとか、なかなかそれができない。温泉法っていうのがあるんです。いろんなことをやりたいんですけど、 なかなか追いつかない自分もいて。ただ、盛り上げたい、お風呂の力を使ってわぴあを牽引したい。児童センターティップネスさんと一緒にもっと成功するわぴあを作りたいという思いがあります。
ーーーいち利用者としてもぜひ!という感じです。
ーーーおふろの王様に限らずなんですけれども、芦田さんが個人的にこれからこういうことやってみたいっていうのはありますか?
仕事で、ですか?
ーーー仕事もそうですし、人生として、何かありますか?
人生として…このまま仕事ずっとしたい。
ーーー仕事大好きなんですね!
ちゃんと家庭も大事にしますよ!笑
ーーーご家族は、今は何人家族ですか?
今4人家族で、長男が小学6年生、次男が小学3年生、2人息子です。もううるさい毎日です。
ーーー一緒に温泉に来られたこともあるんですか?
もちろんありますね。
ーーー羨ましいご家族です。これからこういう家庭を築いていきたいとかありますか?
好きなことをやってくれればいいんじゃないかな。自分がちゃんと稼いでくるからっていうだけですね。自分は何をしようっていうタイプじゃないんで、 子どもたちには好きなことやってこいよ、と。
ーーー今回のインタビューでは、芦田さんの優しいお人柄がとてもよく伝わってきました。一方で、常に熱い想いを持って仕事をされていることも分かり、大変感銘を受けました。今後も、利用者の一人として、おふろの王様とわぴあが盛り上がっていくことを期待しています!ありがとうございました。
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