#014 産後:退院
〈入院9日目、生後7日目、退院日〉
・夜間の母子同室、ふにゃふにゃ言ったりぐずったりするときはあったけれど、連続して3時間以上寝てくれた。3時間寝てくれると全然違うなと思った。家に帰った後も、ちゃんと夜に寝てくれるといいな。
・朝食後に医師の検診、問題なし。先生は最後まであっさりしてた。
・午前の授乳に呼ばれ、赤ちゃんの黄疸の数値が下がったので、予定通り一緒に退院できることになった。よかったよかった。安心して泣きそうになった。
赤ちゃんの黄疸の治療は終わったけど、また顔が黄色くなった気がする。再入院になったらどうしよう。
・いつも良くしてくれた助産師さんが、退院時の荷物忘れチェックやベビードレスを着せるを手伝ってくれた(ドレスを着せた瞬間に大きいおならをして、うんちを漏らさないか焦った。笑)。ミキハウスのドレスを準備していたが、とても可愛いと言ってくれて嬉しかった。準備してよかった。
・退院後、家に戻ってきて、ほっとするより、寂しさの方が強かった。入院中は助産師さんや看護師さんに何でも聞けて、赤ちゃんも自分も守られている感じがしたけど、病院を出て急に現実世界に放り出されて一人ぼっちになった感じがした。産後鬱になるときってこんな気持ちなのかな。
三食用意されて、育児しかしなくてよい期間って貴重だったんだなと思う。退院が寂しく思えるような産院で、お産ができ、第一子のお世話を覚えることができ、本当によかった。もし第二子を出産するなら無痛分娩がいいけど、病院は変えたくない。
・犬君と9日ぶりの対面。感動の再会で大興奮すると思いきや、思ったより飛びかかってこなくて、目も合わずよそよそしかった。なんだかんだぴったりくっついてきて、覚えていてくれたのかな。
・たいしたことはできてないけど、夫からすると、手慣れた感じに授乳やおむつ替えができてるように見えるらしい。
・退院して、なんだかんだ、ちょこちょこ家の中を動いていたら、会陰部が痛くなってきた。自分は元気で産後の回復が早いと思っていたけど、赤ちゃんの世話以外はまだできるだけ横になっていた方がよさそうだ。
帰宅して夫から「よかったね。3年間、時が止まっていたけど、これでやっとスタートラインにたてたね。」という言葉をかけてもらった。
コロナが流行り出した東京から逃げるように夫の地元に移住したのが2020年7月、すぐに不妊治療(体外受精)を始めて陽性反応が出たのが2021年1月、胎嚢確認→心肺確認と順調にいったように思えていたが稽留流産からの掻爬手術。
そこから何度移植しても思うように育たず、比べるものではないのに他人の妊娠・出産情報を聞いては落ち込み、休職したり、不妊治療のクリニックを変えてみたり、マンションを購入したり、犬を飼い始めたり、在宅で仕事をはじめたり、環境を変えることで前に進もうとしたが、この地にきて3年間はなにも得るものがなく止まっている感じがしていた。夫も同じように感じていたようだ。
3年かかったが、これが最短ルートだったのだと思う。だから決めました、人より3歳若くいることを。今から前に進む。夫よ、心配かけてごめんね。君も辛かったよね。これから一緒に幸せになろう。
新生児(産まれてから28日まで)の期間がもう4分の1終わってしまった。赤ちゃんの写真・動画、匂い、触り心地抱き心地、記憶に記録に沢山残していきたい。
夫に私と赤ちゃんの写真を沢山撮ってもらおう。