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【164字】竜巻の眼

竜巻の眼

 都心の喧騒から離れた公園。私は木陰で読書に耽っていた。
 突如、空が暗転。目を凝らすと、巨大な渦が迫っていた。竜巻だ。逃げなければ。だが、足が動かない。渦の中心で、奇妙な光景が広がる。
 そこには、もう一人の私がいた。笑みを浮かべ、本を手にしている。目が合う。瞬間、全てが静寂に包まれた。

 私は、まだここにいるのだろうか。

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