小説【278字】エンブレムの迷宮
『エンブレムの迷宮』
都心の古道具屋。
不思議なエンブレムを見つける。
触れた瞬間、世界が歪む。
目覚めると、私は探偵。
依頼内容は、本当の自分を探せ。
街中に散らばる謎のエンブレム。
一つずつ解くたび、記憶が蘇る。
でも、それは知らない私の記憶。
やがて、最後のエンブレムへ。
そこで見たのは、無数の私。
皆、異なる人生を歩んでいる。
「本当の私はどれ?」
問いかけると、全てのエンブレムが光る。
目眩とともに意識が遠のく。
目覚めると元の古道具屋。
手には一冊の日記。
開くと、そこには未来の私の姿。
最後のページにエンブレム。
その下には、「全ての可能性が現実。選ぶのは、あなた」の文字。