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メスティンあれこれ

この画像も2006年なのだ。このときは仕事がらみで同じキャンプ場に5泊くらいした。5泊もすると炭水化物もメシだけというわけにはいかない。パスタ食べたり、パック餅も食ったりする。

トランギアのメスティンくらいのサイズだと、パスタを茹でるのにもなかなか都合がいい。もちろんそのままのサイズでは入らないから、二つに折って使うのである。二つ折りにしたパスタはくっつくことも少ないようだ。

茹で上がったら、大半の湯をこぼして、ガーリック・オリーブオイルを加えてまぜまぜする。そのまま塩コショウでもけっこう食えるけど、パルメザン・チーズがありゃなおいいね。もちろん小袋入りのパスタソースがあればそれもけっこうだが、よりシンプルなほうが野営的ではあるね。

メスティンの最大の特長はその形状にある。長方形の調理器具ってのは世の中にそんなに多くない。ぱっと思い浮かぶのは卵焼き器くらいのものだ。むしろ、弁当箱とかが連想される。

その通り、メスティンは弁当箱としても使えるのであった。ただし、私の場合は、炊いたメシをそのままメスティンに入れて持っていき、製品としてビニール袋入りになっている食材をオカズとして食すという具合であった。ま、以下の画像のような感じ。このときは、標高800mくらいにあるオートキャンプ場から自転車で標高1800mに達する峠までアタックして、峠のあたりで昼飯にしたのであった。

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写真からすると、このときのオカズはツナとメンマだね、たぶん。箸も短いサイズのものを持参していってる。この程度の昼飯なんだけどね(^^)。

しかし2006年頃なんてのは、アウトドア市場がずいぶんとしぼんでいた頃だと思う。1990年頃にはオートキャンプが流行った時代があったけど、それも下火になり、限られた人しか野営をやっていなかった感じだった。

それが、今じゃ、どうだ。キャンプ場に人が溢れ返るような状況になっている。「聖地」とかはえらいことになってるらしい。10年前にアウトドア専門店を覗いたときはなんだか寂しくなってしまい、ホワイトガソリンなどはもう石器時代の燃料かという気にもさせられたが、ちょっと前に立ち寄ったときは、店内のキャンプ道具の充実ぶりに唖然とさせられた。

物事は変化する。変われば変わるものなのである。ブームである以上はいつか終りが来るだろうが、まあそれは自転車も同じようなもので、基本的な愛好者層というのは極端に増えたり減ったりしないのかもしれない。

話を元に戻すと、メスティンというのは不思議な機材でもある。「炊飯用」といううたい文句で売られているにもかかわらず、欧米メーカー製が基本だったということもよくわからない。少なくとも、トランギアを作っている国は米食文化ではなかろうに。

ま、そんな細かいことはどうでもいいっちゃいいんだが、ダイソーのメスティンみたいにワンコイン(税込み550円)でかなり本格的なアウトドア機材が買えるようになったということはひとつの驚異だ。コッヘルの類はけっこう高価だし、ダイソーが本腰を入れてワンコインのキャンプ道具を作り始めたら、中程度の価格帯のメーカーは顔色を失うだろう。

すべては変化する。野営の愉しみの根本は変わらないのかもしれないが、私たちだって変化するのだ。季節が移ろうのを確かめるように、野営とは変化そのものを見つめることであるのかもしれない。

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