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アルトリコーダー置きの製作

市内のリコーダーの会に入ることになり、9月中旬から毎週金曜日の夜にかみさんとともに練習に参加させてもらっている。もともとのメンバーは、6人中3人がプロまたはセミプロなので、かなりレベルが高い。もちろんわれわれ夫婦は初心者だ。オーディションがあれば入れたかどうかは怪しい。

そういうわけで、毎週参加するようになった練習会では、市内の公民館(生涯学習交流館)を使わさせてもらっている。ここでは各人譜面台を持参して使うが、休憩中などはリコーダーをテーブルの上などに置かなくてはならない。

その際に、楽器が転がることが多いのだ。指当てを装着してあるので、ごろごろ転がり続けることはないが、テーブルの上にじかに置くと、吹き口もテーブル面に近くなるし、あまり精神衛生上良くない。

そこで、楽器を横に置くためのスタンドというかベッドのようなものを作成することにした。材料は手持ちの端材の中から選んだ。久しぶりの木工工作である。

土台となるホワイトウッドの板材にドリルの穴が開いていたので、楊枝で穴埋めする。ま、裏返して使うからあまり見映えにも関係はしないんだけどね。

土台となる部分はホワイトウッドの切れ端。長さ的には足りているので、これをそのまま使うことにした。鋸で切ると、断面の直角が出なくなってしまう。

前後の部分、ベッドの前後端に当たる部分は、5.5mm厚のシナベニヤから切り出した。この作業にいちばん時間がかかった。

リコーダーを受けるところは最初直線で台形に切り欠こうと思ったが、見映えがあまり良くない。手間は大幅に増えるが、ドリルで穴を連ねて不要部分を切り落とし、ヤスリで仕上げることにした。

パーツが揃ったところ。リコーダーベッドの土台と前後部分。ここで欲が出て、このパーツの後ろの部分は別の形になってしまった。

上の写真の具合までは良かったが、このあと、一つ失敗が生じてしまった。このパーツだけではちょっと寂しいかなと思って、前後をつなぐ部分に、土台のほかにヒノキの5mmの丸棒を加えようとしたのである。

そのためには前後の部分に穴を開けなければならない。これをいきなり4.8mmのドリルで揉んだ(もちろんキリで小さな穴は開けてある)のが大失敗で、後ろの部分が割れてしまったのだ。久方ぶりの木工工作で勘が鈍っていたとしかいいようがない。

前側でなかったのがまだ良かった。しばらくどうしようか考えて、後ろ側の割れた部分を切断して背を低くすることにした。そのことによってリコーダーの受けの部分は浅くなるが、バランス的にはそう変ではないので、これで行くことにした。前の部分にキリで開けた小さな穴は楊枝で塞いだ。

材料はまだあったので、いちおう前後の部分を再製作することも考え、切り出してみたが、寸法精度が今ひとつだったので、さすがにもはや面倒くさくなり、もとの部材で進めることにした。

前後と中央部分を接着して、真鍮釘で止めたところ。

パーツが出来上がったので、接着と固定を行った。接着剤は多用途の速乾ボンド、釘は19mmの真鍮釘である。木ねじも在庫はあったが、見映えが劣る。ここはやはり頭の丸い真鍮釘なのだ。

水性ウレタンニスを1回塗ったところ。

生地で完成したところで、400番のペーパーを軽くかけ、しかるのちに水性ウレタンニスのチーク色で塗装する。乾燥させてからまた塗り、都合3回は塗った。

フィニッシュは、かみさんの手芸パーツ在庫の中にあったフエルトを使う。リコーダーが当たる部分をカバーするのだ。フエルトは板の厚みより若干幅を広くとったが、カットするのはなかなか難しかった。長さ的にはちょうど足りた感じであった。

リコーダーと当たる部分などにフエルトを貼って完成。画像ではフエルトは黄色に見えるが、実際はオレンジ色である。

ということでいちおうの完成をみたのであった。すでに自宅で使い始めているが、これまでのところ使い勝手に問題はない。ただ、持ち出して運ぶときにややかさばるのが難点でもある。専用の袋でも用意すればいいのかもしれない。

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白鳥和也/自転車文学研究室
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