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ダイソーのキャンプグッズに物思う
ダイソーのキャンプグッズがやたらに充実してきたので、何か買おうかとあらためて売り場を覗いたのであるが。
結局何も買わないで帰って来た。そういうつもりではなかったんだけど、目ぼしいものが見当たらなかったのだ。
300円と200円のアルスト(アルコールストーブ)を予備用に買っておくかという気もあったのだが、売り場でパッケージを持って、あまりの軽さになんだかなあという気分になってしまった。
トースターも見たが、別形式のプリムス製のものを持っているし、どうしても必要というほどではない。
そのほかの100円商品はまあ使えないことはないだろうという出来。しかし、欲しいなあという気分がそそられない。
友人は100均各社などが進出してきた最近のキャンプ用品について、「キャンプ場のゴミ捨て場行きになる商品が多いのじゃないか」というような意味のことを言って危惧していたが、まさにそういう感じである。
500円以上のメスティンなどは水準に達している品質感があるが、100~300円程度の商品はやはり質感もそれなりである。
どうしても欲しい、長く使いたいというような気分にならないのだ。ワンシーズン使えればいいや、というような感じであろう。
なんだか哀しい。そもそも、アウトドアやキャンプというのは、浮世の近代大量生産主義からの逃走という面もあり、使い込んだ道具を大事に手入れしてゆくというような態度が支配的でもあった。
安い道具が市場を席捲して、アウトドアの間口が広がるのは良いことなのかもしれないが、そこには使い捨てという浮世の原理が忍び込む。それはちょっと哀しい。
私と友人がよく利用していた某キャンプ場には不燃ゴミの回収コーナーがあり、そこにはいつもまだ使えそうなキャンプ用品が大量に打ち棄てられていた。
そういう風景の中に、100均のキャンプ用品は行き着くのだろうか。
アウトドアの間口が広がること自体は悪くはないだろうが、多少値がはる高品質な用品を供給してきたメーカーが、100均用品に駆逐されて経営が苦しくなり、揚げ句の果てにブームが去って、以前よりももっとキャンプ用品の供給が滞るようなことにならなきゃいいのだけれどね。
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