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自転車フェチ

『自転車フェチの独り言』(枻出版社)という書籍を上梓したことがある。
ま、上のような画像が散りばめられた本でね。
このセンチメントがわかる人々にはそれなりに受けたようだよ(^ ^)。

「こういう画像を撮っている作者は人として終わっている可能性がある」というようなありがたい評もいただいた(^ ^)。
まあ、今更まともな良識人に戻ろうなどとも思ってないけどさ。

詳しくない方のために解説すると、画像の自転車部品は「クランク」の左側。
ペダルが付くのは画像では下側のほうだ。
上側はBB(ビービー/ボトムブラケット)と呼ばれるクランク取付け用の中心軸にセットして専用ボルトで固定される。

実用車のはたいがいスチールだけど、道楽自転車のはたいがいアルミ製。
その材質や構造によって、ペダリングの感覚が微妙に異なったりもする。

食い物でもないのに鍋に入れたくなってしまうのは、同じアルミ製だからということもあるが、クランクのような物体に対する偏愛のなせる技である。
自転車乗りにとってクランクとは、自分の足の一部のようなものなのだ。

思うに、自転車に依存症的な偏愛が発生するのは、それが機械としてもっとも人間に同化しやすいものだからだろう。
自転車フェチとは、自転車パーツを内的に人間化しようとする精神作業と言えるのかもしれない(^ ^)。

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白鳥和也/自転車文学研究室
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