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イベント&書籍『音楽未来会議』(柴那典・山口哲一・脇田敬)~音楽の未来のために出来ること~

2月11日に、トークイベント『音楽未来会議』を行います。
音楽ジャーナリストの柴那典さん、エンターテック・エヴァンジェリストの山口哲一さんと私の3人で音楽の未来を語るイベントです。イベントを年内4回開催し、書籍として出版するという企画です。1回目は2/11、是非ご参加ください!

■イベント企画の経緯と柴那典さん
昨年5月に会社設立した際に記念イベントを行ない、柴さんにゲストで来て頂きました。

柴さんはご存じの通り、『ヒットの崩壊』『平成のヒット』などのベストセラーを書き、鋭い楽曲ヒット分析や多くのアーティスト・インタビューや、メディア出演の活動で知られる音楽ジャーナリストです。


2014年に発刊された『初音ミクはなぜ世界を変えたのか』は、ボーカロイド・カルチャーを、作品だけでなく、ボーカロイド・ソフト・テクノロジー、ニコニコ動画というプラットフォームの成り立ちや歴史を取材し、今、日本の音楽のメインストリームにある”ボカロ系”の価値と意味を明らかにした名著です。YOASOBIやAdo、米津玄師などはもちろん、VaundyやMrs.GREEN APPLEなどを語る上でも、重要な本です。

また、日本の音楽シーンだけでなく、世界のオンライン文化でのn次創作、クリエイターエコノミーがこの先向かう未来を予言していたかのような、「主」「本家」といったクレジットとリスペクト表示や、弾幕機能でのユーザー参加など、今後の雛形となるようなルールが自然に形成されていた事は、私たちの知る過去の中に次の未来が存在することを気づかせてくれます。

マネジメントやプロデュースなど長年音楽ビジネスサイドで仕事をし、テクノロジー領域の推進に取り組んできた山口さんと私にとっては、柴さんがビジネス、テクノロジー領域とヒット事象を結び付けて語られる事には常に刺激と発見をもらっています。

2023年は、会社を設立、いろんなアーティストやレーベル、事務所さんのサポートを行いましたし、第4期音楽マーケティングブートキャンプも無事終えることが出来、新しいマーケターも輩出出来ました。今後も多くの人材が大好きな音楽に携わっていけるよう取り組んでいきたいと考えています。

■書籍出版
2024年、また同じ形でイベントするだけでなく、何かおもしろい事新しい事をと考え、本を作る企画へと発展しました。山口哲一さんとは、『ミュージシャンが知っておくべきマネジメントの実務』『音楽デジタルマーケティングの教科書』2冊の共著があり、この企画が3冊目となります。

音楽ビジネスの知識を広め、人材が育つことで音楽シーンが発展することを願っております。柴さんも参加して頂き、次の時代を切り拓く上で貢献できれば嬉しい限りです。

今回は、制作過程も、音楽ビジネスで言うところの、ライブのインスピレーションを作品に込めるようで、音楽文化を書籍制作に活かした形も気に入ってます。


■TikTok以降のフラットなソーシャル参加の時代に合った、すべての人が未来を創る参加型イベント
音楽の未来を語るイベントとして、お客さんにも参加してほしいという想いがあります。ソーシャルで繋がった今の時代、アーティストやメディアのみならず。ユーザー誰もが影響力を持っていると思います。TikTok以後の音楽シーンの大きな変化と進化として、感覚的な縦スワイプによる他動作による大量データ、それを処理するAIアルゴリズムのよって、アーティスト、企業とリスナーはフラットな関係に近づいています。その瞬間の興味関心や空気により、表示、視聴が変動し、人気や知名度と関係ない予測不可能なバズが生まれます。そんな時代の音楽の感じ方、捉え方を、私たち自身がより明確に意識する機会になると嬉しいです。

今の時代、私たちはオンラインとリアルの2つの世界に生きており、時に重なり、時に別に存在し、生き物のように流動的に変化し進化している。本として形に残すことの意味というのは、そこに目印を残すことだと考えました。

過去10年の音楽シーンに起こったことを記録すると共に、今回のイベントで私たち登壇者と参加者が出会い、考え、語ったというイベントも歴史なんじゃないかと思います。

このプロセスによって、私たちの大小のアクションが音楽の未来に結び付いていくと思うのです。
特に、2023年、日本の音楽、エンタメ業界は大きな問題に直面しました。多くの人が自分自身とも向き合うことを求められたのではないでしょうか?これは今後も続くでしょう。皆さんは、リスナー、ファンといった受け手にも責任が求められる時代を強く感じているのです。


■音楽の未来は誰が連れてくるのか?

「音楽が未来を連れてくる」
デジタル・テクノロジーが社会を大きく変えてきたこの20年。その影響を真っ先に受けるのは音楽であり、音楽デバイスや配信プラットフォームでの音楽コンテンツの流通が、時代を切り開いた事例は多くあります。

音楽が最先端であると言われると嬉しい気分になる自分もいますが、ふと思うのは、その未来を連れてくる「音楽」の未来は誰が連れてくるんだろう?という疑問です。

インターネットやスマホ、SNSなどが今に至る音楽に大きな影響を与えたのは間違いないでしょう。だとしたら、次の未来を創るのはAiやブロックチェーン等次の新しい技術でしょうか?いや、もはや私たちはどんなテクノロジーが出てきても驚かないし、むしろ、それを使って何を創るかに驚きを見つける社会に到達していると思います。

主役は、テクノロジーから、それを使う人間に移行しているのです。

AI音楽生成ツールを使って、誰がどんな新しい音楽を創り出すのか?
メタバース空間で沢山の人が時を忘れて、盛り上がる瞬間に流れている曲はどんな曲なのか?

過去を振り返る事は大事ですが、そこに未来を考え行動し、創る事が伴っての振り返りにこそ意味があると思います。2024年、私のやりたいことはこれです。
是非、ご一緒しましょう!




最後まで読んでいただきありがとうございました。


脇田敬

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