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「秋の土用」で始めたこと 488
予報でいわれていた通り、今日は今までに比べるとグンと冷たさを感じる一日だった。
「また月曜から季節外れの暑さになるよ」と聞いてはいるけれど…
ポコっと一日だけ穴に落ちたような、「そうだった、こんな感じで指先が冷たくなるんだった…」と思い出すような、そんな「お試し版、冬への入口の日」をはおりものを脱いだり着たりしながら過ごしていた。
そんな本日から、暦の上では「秋の土用」がスタートしたとのこと。
土用って「からだも心も、この18日間で次の季節への準備をしましょうね」という期間だと思っている。
この季節「秋の土用」は主に「消化器」を助けて(養生して)中医学でいわれるところの「脾」(これも大きく消化器官を指すようだけど)を元気にしておこうね、というテーマがあるらしい。
「食欲の秋」ともいわれるし、なるほどの担当器官だなーなんて思っていたら。
この秋口の空気の乾燥で、肌荒れや内臓でもポリープ・潰瘍ができやすくなったりする時期でもあるとか。
ほんでもって、そんな体内外の乾燥を助けられるのが季節の果物やお野菜。
梨や柿を筆頭に、カブや大根、お豆腐など…って、白いものが潤す食材に多いことも面白いなーなんて思って見ていたりする。
で、そんな秋の土用スタートの本日。
わたしもひとつ、やったことのないことをスタートすることにしてみました。
それが…ごはんを食べないこと。
あ、ごはんって「食事」ではなくて「お米」のこと。
今年は米不足みたいな煽りでにぎやかになっているけれど…(ちゃんとお米が85年ぶりに先物取引の対象物になったってこともメディアは公に言えばいいのに。そしたらなんで値段が上がってるかの本当の意味が分かるんじゃないのかなぁ…なんて素人のわたしが勝手に思っているだけですが)そんなムーブメントとは一切関係なくて。
わたし、ここまでの人生「お米大好き!」で生きてきたし、それはパンを作っていた時期ですら変わりはなかったのだけど。
そんな「ごはんのとも」とかなくてもお米おいしくいただけます!というわたしは、よくよく考えてみたら、アレルギーや体調不良の改善のために卵や牛乳をストップするように言われてみたり、小麦や砂糖を控えたりはしたことがあったけれど、お米を食べなかったことはなかったなぁ…と思ったのだ。
風邪なんかの回復食といったら「おかゆ」が定番だし、「食事、欲しくない」といっても「じゃあ、おにぎりなら…」とか…なんやかんやで一番身近だった。
給食のパンが苦手で、それを理由に学校行きたくないくらいだったけど、そんなわたしを救ってくれたのは週に一度あったかどうかのご飯給食の日だったりしたっけ。
もちろん炭水化物だから「ダイエット」みたいな話になるとパンと並んで煙たがられる存在ではあれど、わたしの中ではごはんに執着するでもなく、かといってやめる日も来なかった。
そんなごはん党だったわたしが「…やめてみようかな」と思った理由はいくつかあって。
まずは、旦那さんが2ヶ月以上に渡り現在もごはんを抜いた食事を続けていること。
この夏の彼を見ていると、明らかに「バテ方」が違っていた…というかバテていなかった、この酷暑に。
そんなだから、そこに可能性をグッと感じていた。
そして、わたし自身が「低血糖」や「副腎疲労」ということを知ったり取り組んだりしていたこともあって、いつからか「抜いてはいけない」みたいな握りしめ方を始めそうになっているように感じたし、抜くことが怖くもないのに「悪いこと」みたいな変換を無意識にしていることに引っかかった。
そして、現在そういう食事を日常にしているという方がやたらめったらクリアで美しいことも大いにモチベーションアップに繋がったし、極めつけは…消化器担当の土用のスタートというタイミングが重なったことだった。
そんなこんなで「ごはんを抜いた先のゴールを目指す!」というよりも「今まで食べ続けてきたごはんを抜いたら、どんな体感が起こるのか」を体験してみよう、という感じで今日から始めてみた。
一日過ごした感想は…
「あ、ごはんなくても食事は成り立つんだ…」というのが一番。
勝手に「ごはんとおかず」のセットを思い込んでいたってことに気づく。
そして、食後のお腹の感じがごはんを食べた時と全く違うということ。
これはとても不思議な感覚だった。
食べ物を入れたから「ズシっ」としているのは当たり前…と言いたいところなのだけど、この「ズシっ」をごはんを食べた時に感じていなかった。
鈍かったのか、「分散」みたいなことなのかハッキリわからないけれど、ごはんと一緒に今日以上の量を食べていた日のおなかの重さとも違った。
変な言い方だけど、印象がぼやけないというか「しっかり体を作るためのものをおなかに入れました」ということがハッキリわかる感覚だった。
ということは…日頃の食事で、自分は「体を作るためにごはんを食べた」という認識が非常に薄いとも言えるということ…なんて思うと、まぁまぁゾッとする。
そうそう、忘れてはいけないのが、食後眠くならない!
ズルズルと行動が鈍くならないというか…。
これ、結構大きかったかも…特にお昼。
そんな感じで始まった「ごはん抜き」の食事。
土用の効用「消化器の養生」としてはどうなのか?
今まで体に入ってこなかったことのない「ごはん」を入れないカラダはどんな反応をするのか?
いろいろおもしろがりながら、まずは土用の期間を過ごしてみようと思っているのだった。