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結城さくなさんの登場で思うVTuberのキャリアパス

お久しぶりです、Wakeです。シアトルのIT企業でロボットの人工知能を作るようなことをしています。あ、あと神保町PASSAGEでOshi lab.という棚主もしています。先日結城さくなさんという新人VTuberが初配信を行いました。ちょっと時間が経ってしまいましたが、そのときに思ったことをメモにしておこうと思います。


VTuberってなんですか

VTuberとは、YouTubeなどの配信プラットフォーム上で、アバターを介して配信をする人のことだと思っています。VTuberは動画投稿やライブ配信を通した再生回数に応じてプラットフォームから収益を得ます。リスナーから直接収益を得るケースもあります。いずれにしても、活動のインパクトはどれくらいリスナーがそのVTuberをフォローしているかによって大きく左右されます。VTuberは大きく分けると、配信活動の支援を行う組織に所属する活動者(箱所属)と、事務所や企業に所属せずに活動する活動者(個人勢)に分けられます。一般的に箱所属のVTuberは組織のブランドや広告効果も相まってフォロワーがつきやすい傾向にありますが、所属するために選考などのプロセスを経る必要があります。一方で個人勢はフォロワーの獲得に工夫が必要となりますが、活動内容の裁量が大きかったり、収益配分の観点から利があります。新人の個人勢VTuberというのはもっとも参入障壁が小さいVTuberの活動形態ですが活動で利益を上げるためには相当の時間と労力が必要とされると言われています。

大注目の結城さくなさん

さてそんな新人の個人勢VTuberの結城さくなさんですが、なんとVTuberとして配信を開始する前から、VTuberリスナーの間で話題になっていました。下記はWikipediaからの引用です。

事務所などに所属しない個人バーチャルYouTuberでありながら[3]、デビュー前日の2024年10月26日の時点でチャンネル登録者数33.8万人を記録するなど注目を集めていた[4]
2024年10月27日に行われたデビュー配信ではピーク同時接続者数38.3万人を記録し、バーチャルYouTuberのデビュー配信として過去最高の数字を記録した[5]。また、このピーク同時接続者数はバーチャルYouTuberの配信としても湊あくあの卒業配信の74.9万人、桐生ココの卒業配信の49.1万人に次ぐ歴代3位の記録であった[5]

https://ja.wikipedia.org/wiki/結城さくな

初配信の時点で何十万人もフォロワーがいるのはすごいですよね。これにはこのWikipediaにも記載がある、湊あくあさんというVTuberとのつながりが示唆されていたからだと考えられています。湊あくあさんは、カバー株式会社に所属する箱所属のVTuberで、先日引退(*主な配信活動を停止すること)されたばかりでした。結城さくなさんは、湊あくあさんが転生(*同一の配信者が異なるアバターでVTuberを開始すること)したのではないかという噂が立ち、VTuberリスナーの界隈で話題になっていたのです。なお、この記事は結城さくなさんが湊あくあさんの転生の姿であることを主張するものでも、前提とするものでもありません。その真偽は私には分かりません。

突如現れた「結城さくな」さん

ただ、仮に今回の事象にライバーの転生があったとすると、これは大手事務所に所属していたタレントが個人としてフリーランスでやっていくという話なのかなと思い、そういった事象がどういう観点から考察できるかを少し整理してみました。

結城さくなさんの登場ーファン的目線

まずファンの目線で考えると、引退してしまった大好きな配信者が、転生して戻ってきてくれたら、それを喜ばしく思う人々が一定数いるのは想像に難くないと思います。なんというか、好きだったけ別れてしまった彼女とまた寄りを戻せたみたいな感じでしょうか。*私のnoteは適当なことを書いています。ただし、リスナーが鑑賞の主体をVTuberとその配信の主体のどちらに(あるいはその他の何か)においているかによって変わってくるかもしれませんね。いろいろな意見はあるかもしれませんが、ここでは好意的な意見にだけ言及します。

結城さくなさんの登場ー配信者目線の考察

結城さくなさんがどうであるかは関わらず、仮に箱所属で多くのフォロワーを抱えた配信者が新しいVTuberとして転生するケースを考えると、下記のような理由から、おそらくあまり時間を空けないうちに転生するほうがいいのだろうなと思いました。

話題性の維持

やはり鉄は熱いうちに打てではないですが、引退の話題でファンが盛り上がっている間に次の手を売ったほうが話題を集めることはできるのかなと思います。

青線が「湊あくあ」検索ワードのトレンド。左のピーク(8月28日)は湊あくあさんの引退ライブの日です。ライブ後にトレンドが指数関数的に低下しているようです。

税金関係

フリーランスとして活動開始するにあたって必要な経費を、箱所属と同年中に精算することができます。箱所属のVTuberの中でも、トップクラスの知名度をもつ配信者は、相当な金額の所得を得られていると思います。フリーランスとして活動を開始するのであれば、それに係る諸経費はなるべく大きな所得が発生した年に済ませたいだろうなと思います。*私のnoteは適当なことを書いています。

なりすましの防止

3点目は、なりすましのアカウントが出ることで自身の活動に悪影響を与える可能性を減らすことができるという点です。この意見はTwitterの投稿に見つたものですが、なるほどと思いました。

結城さくなさんの登場ーVTuberコミュニティとしての考察

私が知る限りだと、大手事務所に所属していたタレントが個人としてフリーランスでやっていくというケースは過去にも数例存在すると思います(桐生ココさんなど)。今回のケースを観察していて思うのは、転生の真偽に関わらず、湊あくあさんのファンの一定数が結城さくなさんの初期ファンとなったと考えるのが自然なのかなと思います。つまり

  1. ある才能ある配信者が箱所属のVTuberとしてデビューする

  2. 数年活動することで、着実にファンを増やす

  3. VTuberが転生することで一定数のファンが転生先のライバーについていく

といった事象が発生したと考えました。ここで、配信者個人を推しているファンは、行き先を無くした「推し」のエネルギーを転生したライバーに向けることができ、箱推しのリスナーは箱所属の他のVTuberのファンであり続ける。また、事務所は新しい配信者を抱えてマネージするリソースの余地が生まれ、新規リスナーを開拓することができる。ライバー同士の新しいコラボレーションの機会も生まれる。当然、相当数のファンがいるから成立するのだと思いますが、この事象には、ファン・配信者・箱(VTuber事務所など)と、VTuberのコミュニティを構成する三方にメリットがある気がします。

さらに、仮に一定数のリスナーが引退(転生)した配信者についていき、新しいライバーと契約することで新しいリスナーが開拓されるとすると、箱全体・VTuberコミュニティという視点で見た時に、リスナーの撹拌・多様化が起こっているのではないかと思いました。リスナーの多様化はコミュニティにどういったメリットをもたらしうるのでしょうか。GPTに聞いてみましょう

多様な視聴者がいるということは、コンテンツの幅広いニーズに応えることが可能になり、事務所やライバーの成長戦略にも大きく寄与する可能性があります。新しいファン層が加わることで、従来のファン層がもたらす価値とは異なる視点や期待がライバーに求められるようになり、結果的にコンテンツの幅や深みが増していくでしょう。

GPT-4oの回答例

私もそう思います。*私のnoteは適当なことを書いています。
強いて書き足すとすると、多様化が進むにつれてVTuberの世間での認知度も上がっていき、ビジネスのチャンスも増えていくかもしれませんね。

まとめ

ある才能ある配信者が、そのタレント性を見出されて大手事務所に所属し、ファンを増やし、リスナーの新陳代謝を促す形で近いところに個人勢として着地して、やりたい活動をやりたいペースでやっていくというのはとても良い流れなのかなと思いました。結城さくなさんのこれからの活躍が楽しみですね。