あの毛量をもう一度
あまり自分を社会不適合者だとかダメ人間だと自称する人間は好まないのだけど、高校を卒業してからの2〜3年間バイトや音楽活動している時間よりも圧倒的に、働かずにポケモンやイナズマイレブンやカセキホリダーをやっている時間の方が長いことに気がついて、自分はダメ人間だと認めざるを得ない状況になってきた。
バイトはバックレ以外で辞めたことがなく、学校も中学高校どちらも必ず不登校と遅刻のバーゲンセールになってしまうという体たらく。あと一限出席しなければ留年するぞと教師に脅された教科が3つ4つありながらもなんとか高校を卒業したが、卒業したからといって突然真面目になるかというとそんなわけはなく、順調に子供部屋おじさんへの道をひた走っている。脇目もふらず奔走している。中学のころ僕はマラソンをしている時、毛量の多さからか一歩踏み出すたびに髪が上下に激しく跳ねるので、頭に小さな羽をつけているような状態になっていた。それをクラスの女子たちに裏で笑われていた。あの毛量が失われ、おじさんになる前に別の道へと走り出さなくちゃ。
思えば友達のミュージシャンたちは『フジロックに出る』とか『EPを出す』とかちゃんと夢や目標を定めてやっている。えらい。そういえば僕は自分の夢なんか考えたことがなかった。なんとなく曲を作っては誰にも聴かれないままでいる。自分の目標について今一度考え直してみようと思った。
しかし僕はフェスにも興味なければ今からアルバムを作るぞ!なんて気概もない。
直近のことは放っておいて、将来的にどうなりたいかについて考えてみる、座禅を組んでお薬を吸って、意識を宇宙に飛ばしてみた。
考え込んだのち結局、『ボケーっとやりたくないことやんないくらいでなんとなく生活できてるくらいの状態』が理想だという結論に行き着いた。
それと同時にまてよ?今の僕ってその状態なんじゃないか?と思った。この親のすねかじり虫状態、無職借金貯金残高マイナス状態が、僕の夢と同じ景色を映している。お金のことは不安でいっぱいなのだけど。
僕はもう夢を叶えていたんだ。夢を叶えられる人間はごくわずかだという。僕は選ばれし人間だった。みんな僕を敬った方がいいと思う。あと何だこれって思う。いちおう日記のつもりで始めだんだけどって。日記の割に昔の話とかばっかりしてるしって。でも日記書こうとしても「今日は空の探検隊でミュウツーを育成した。」とかしか書くことないじゃんって。なんだこれ。なんだお前。こっち見んな。読むな。誰も読んでないよって。曲も誰も聴いてないよって。切ないよって。
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