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契約書の訂正を編集者が嫌がったとき、どうするか?
作家さんに向けて書いています。
本が出てしばらくすると、契約書が送られてきます。
契約書はちゃんと読んで、おかしな条項があった場合は削除してもらいましょう。
書協が契約書のヒナ型を公開しています。https://www.jbpa.or.jp/publication/contract.html
書協は全国の出版社のうち383社が所属する、「出版事業の健全な発達、文化の向上と社会の進展に寄与することを目的とする団体」です。
出版社が作った団体なので、出版社よりの立場ですが、作家にとっても出版社にとっても利益がある、トラブルの起こりにくいヒナ型です。
そちらと照らし合わせて、ヒナ型にない条項があれば削除してもらいましょう。
ですが、契約書の訂正を嫌がる編集者がいます。手間が増えるのでめんどくさいんですね。
これはツイッター(x)のやりとりです。
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「われわれ出版社側は怒ります」と書いておられるので、偉い人なんだろうなぁと検索したら、2021年に就職されたそうで、お若い方でいらっしゃるようです。
私が「悪巧み」と書いたので、かちんと来たようですね。双極性障害でいらっしゃるそうで、攻撃的な気分でいらっしゃるようです。
このツイートにびっくりした方が多かったようで、たしなめていらっしゃる返信が多く見受けられました。
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61ついた引用のほとんどは、この編集者の暴言をいさめる内容でした。
脅された私を心配してくださる方もいらっしゃいましたが、私はジュブナイルポルノの女王と言われた作家です。フランス書院美少女文庫で、いちばんたくさん増刷を掛けたんですよ。
エロライターのときは●●なところに突撃取材もしたこともあるし、少額訴訟したり、業界ゴロに騙されたり、いろいろやってるのでぜんぜん平気。27年間も書いてるので、昔の担当者は現場を離れて偉くなってるしね(おかげで今はほとんど仕事がないけど)。
ヒナ型と照らし合わせて訂正を求めることは、悪いことなのでしょうか?
行政書士の先生が教えてくださっています。
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ありがとうございます。ツイッターすごいですね。私も、若いとき、行政書士をしている伯父から、ヒナ型と照らしあせて契約書をチェックするやり方を教えて貰いました。(日本酒を二本お礼に持っていきました。)
ですが、上記の編集者のように、編集者の中には、作家が契約書の訂正を求めると、嫌がる人がいます。私も断られたことがあるし、若い作家さんからもたまに聞きます。実はこれ、法律違反なんですよ。
契約は双方の合意により成立します。下請法・優先的地位の濫用にあたり、独占禁止法違反です。こちらのページから引用します。
(引用はじめ)
優越的地位の濫用とは,自己の取引上の地位が相手方に優越している一方の当事者が,取引の相手方に対し,その地位を利用して,正常な商慣習に照らし不当に不利益を与える行為のことです。この行為は,独占禁止法により,不公正な取引方法の一類型として禁止されています。
(引用おわり)
そういうとき、どうしたらいいか? 小さなことなら引き下がってもいいですが、これはハンコを押せないというときもありますよね。
私は編集長に電話しています。編集長は部下と作家のトラブルを嫌うので、あっさり直して頂けます。
くだんのお若い編集者さんはこう書いていらっしゃっています。
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作家が契約書の訂正を求めることは「ただ現場をかき回して楽しんでいるだけ」なので「怒ります」が、偉い人や法律のプロの言うことなら聞くようです。お若い編集者にはたまにいるタイプですね。
なので、やり方としては、
1.編集長に電話(偉い人に言ってもらう)
2.書協は400近くの出版社が所属する公的な団体であり、そこの団体が法律家に依頼して作った、出版社にとって都合が良くトラブルの起こりにくいヒナ型であることを説明(偉い団体であることを説明)
でわかって頂けると思いますよ。
それでもわかっていただけない場合、
3.下請かけ込み寺に連絡する。
下請かけこみ寺事業 | 公益財団法人 全国中小企業振興機関協会 (zenkyo.or.jp)
4.公正取引委員会に情報提供
相談・申告・情報提供・手続等窓口 | 公正取引委員会 (jftc.go.jp)
5.出版ネッツに相談(相談だけなら無料です)
出版ネッツ – Creator's Union (union-nets.org)
などのやり方があります。
ですが、やらないであげてください。公正取引委員会の立ち入り調査なんてことになると、大きく報道されることになり、編集長と担当編集者が責任を取らされます。作家は弱い立場ですが、平編集者もまた、弱い立場なんです。あつれきを起こさず、平和的に解決したいものです。
以上、SNSに散らばっているチンピラアカウントからのアドバイスでした。
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