No7 子どもの良き個性は大切に守り育てずとも簡単に折れたりしないから大丈夫という話
子どもを育てる時に、きっと多くの人の心に湧いてくるであろう願い。
【この子の個性を大切にしたい】
そういうことを、怒ってしまった時に考える。
自分の言っていることはただのエゴなのではないだろうか?
コントロールじゃないのか?
こういう押しつけが子どもを窮屈にするのではないだろうか?
自分が小さい頃に受けた傷や、身を守るために渋々身に着けた鎧や常識を
今度は自分の子どもにつけているのではないか?
そんな不安がどこからともなく湧いてくる時にピッタリ!な話をシェアしたいと思います!
何年か前までやっていた【心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU】という番組に
書道家の柿沼康二さん(北野武監督『アキレスと亀』や大河『風林火山』の題字で有名)という方が出演された回がありました。
ここから先はちょっと・・・というか、かなり心許ない私の記憶力をもとに書きますが、
話の大筋は合っているので、そういうつもりで読んでいただけると幸いです!
柿沼さんはかなり個性的な方で作品もそれを表すように個性的で、
すでに技術も名誉も手に入れている方にも関わらず、
いまだに毎日何時間も弘法大師の写経で書の練習をされているそう。
その中で
『弘法大師の字をそっくりそのまんま書こうと思って、
自分を殺して殺して、消して消して、毎日何時間も何度も練習して、それでも弘法大師とまったく同じものは書けない。
自分をどれだけなくそうとしても、なお出てしまうもの。それが個性』
という話をしていました。
自分を殺しても殺しても。
消して、隠して、他人をそっくり真似て、
それをどれだけ続けてみても、
それでもなお出てしまうもの。
それが個性。
振り返ってみたら、自分だって確かにそうだったじゃん、と思います。
いろいろ厳しい親だったし、
たくさんの枠や思い込みや観念をどどどーーーん!と提供されてきました。
でもそれを100%受け取ったかな?と考えてみると違います。
これを読んでくださるあなただってきっとそうなはず。
自分のほんとうの核の部分は、
何者にも侵すことはできなかったし、これからもできない。
自分自身にその確信があれば、
子どもの個性も信頼できる。
その子にとっての大事な感性は、
親が介入したくらいでどうにかなるようなものではないから、
きっと大丈夫であると。
それから、私は親も子を選ぶし、子も親を選んで生まれてきていると思っています。
なので親の未熟もエゴも、
きっと魂の上では子どもの中で織り込み済み。
子どもに甘えさせてもらいながら、
目の前の違和感や重さを一つ一つクリアしていけば大丈夫。
子どもの素晴らしき個性はそう簡単に折れないし失くならない。
だから安心して、子どもという存在に助けてもらいながら目醒めの道を選んでいけばいいのではないかと思います。