「そろそろ、生理について話したい。」vol.1 紙袋で隠したくない
こんにちは!若手パワーアップ小委員会の濱です。
今回から、全8回の予定で、土木業界で働く女性の生理について記事を書いてみたいと思います。(不評だったら途中で辞めるかも…)
当然のことながら、この文章は私個人の意見や知り得た事柄に基づいており、当小委員会や土木学会の見解を代表するものではありません。
この記事について
さて、私がどうしてこの記事を書こうと思ったかというと、
生理について、もっとオープンに話せて、
理解を深められる土木業界であってほしい
という思いがあったからです。
何年か前に、”ドボジョ” や ”けんせつ小町” など、土木業界で働く女性の活躍推進がブームになったことがありました。同時に、働き方改革ブームの恩恵もあり、土木業界の職場環境はそれまでと比較して向上したように思います。
しかし、特に工事現場で働く女性から話を聞いてみると、
・現場の仮設トイレが男女兼用で職場で何時間もナプキンを変えられない
・急に生理になってしまい、全体の作業を止めてしまったことがある
・会社に生理休暇の制度はあるが、使えない
など、男性中心の産業である土木業界で働く女性は、生理について誰にも言えない悩みを抱えていることが多いように見受けられます。また、生理に対する男性の知識不足から、悲しい思いや、気まずい思いをすることも少なくありません。
△△△ピンクの仮設トイレを設置すればいいってわけじゃない。△△△
こうした現状をもっとオープンに話すことができるようになるだけで、働きやすさに関しての満足度は飛躍的に向上するであろうと確信しておりますし、働きやすさだけでなく、土木業界の生産性を向上できる可能性も秘めていると考えています。
それは、女性だけでなく男性にとっても大きなメリットがある話であり、「男にはわかんねーからな」とフタをするのではなく、全体の生産性向上のためにも、ぜひ分かろうとしていただければ幸甚です。
生産性向上について
ここまで書いて、生理の理解がなぜ生産性向上とつながる?とお思いの方もいらっしゃるかなと思ったので補足です。
個人差もありますが、女性の生理は概ね月に一回やってきて、その周期や体の不調はある程度予測することができます。
・周期に合わせてあらかじめ体への負担が大きい業務は調整しておく
・急に生理になった際に男性の同僚にナプキンを買ってきてもらえる
など、ちょっとした気遣いがあることで、女性も全開バリバリで仕事にまい進することができると思っています。
月に一回の生理のために、とにかく女性は考えなければならないことが多いのです。
・「薬を買いに行かなきゃ」
・「ナプキンまだあったかな」
・「この日はずっと外にいるから夜用が必要かも」エトセトラ…。
単なる「平和な世界」ということではなくて…
「男社会と分かって就職したんですよね?生理とか言われても困る」
「男だって体調悪いときはある」
というご意見があることは承知しています。
女性を特別扱いしてほしいわけでもないんです。
でも、業界全体の幸せな将来像って、どんなだろう?と私はよく考えています。そんなときに、一つの価値観だけでなく、一緒に働く仲間としてお互いを認めて補い合う業界というのが、私の目指したい土木業界だと思っています。
それは単に「多様性を認め合う平和な世界」ということではなくて…
ダイバーシティの推進については、「多様性」ということが、ついつい目的化しがちですが、本来の目的はダイバーシティを推進し多様な価値観を認めることによって、企業や組織がもっとクリエイティブで生産性が高く、企業や組織としての価値が高くなること、なんだと思います。
紙袋で隠したくない
コンビニやドラッグストアで生理用品を買うと、中身が見えないように茶色い紙袋や、色付きのビニール袋に入れてくれます。でも、生理用品ってそもそも隠さないといけないようなものなのでしょうか?私はいつもそこに違和感を感じていて、紙袋を断っています。
また、生理と排卵の違いを知らない人もいるほど、生理はこれまでタブーのように扱われてきました。紙袋で隠さなくてもいいくらい、生理についてオープンに話せる土木業界であってほしいと思います。
vol.1 はここまで!次回は「生理休暇の制度」について、書く予定です。