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土木技術者の働きがい【第11弾_県庁(土木部)編】

こんにちは、若手パワーアップ小委員会のKです。
 
このシリーズでは、「土木」と一口に言っても、様々な種類の仕事があり、各ポジションで若手はどんな仕事をして、どんなことに働きがいを感じているのかを紹介しています。
 
今回は第11弾ということで、県庁(土木部)編です!
これまでとはまた違った視点での記事となりますが、土木職公務員の仕事とやりがいを発信させていただきます。
 
前回の記事はこちらのリンクからどうぞ!

1.私の経歴

 都道府県によって違いはありますが、県庁職員は概ね3年周期で異動します。私は入庁13年目でこれまで5回の異動をし、主に下記のような経験をしてきました。
1場所目(出先事務所):県管理河川の維持管理や砂防ダムの整備
2場所目(出先事務所):県管理道路の維持管理
3場所目(出先事務所):治水ダムの維持管理・放流
4場所目(国交省出向):国管理河川の維持管理にかかる予算管理
5場所目(県庁本課)  :土木広報、土木職員の技術力向上・働き方改革 

 上記を見てもらえるとわかりますが、様々な場所で様々な土木分野の仕事を経験させてもらっています!
 ぼちぼち、ある分野のエキスパートになるか、幅広い分野に精通した職員となるか、自身のキャリアデザインを真面目に考え始めなければならない(既に遅いかも)ですが、それぞれの良さを知った分決められない優柔不断な筆者です(笑)

2.県庁土木職員の仕事とやりがい

 県庁土木職員の仕事内容ですが、本課と出先事務所で大きく異なります。
 
 本課の仕事は主に「予算要望・管理」「県議会対応」「制度変更」「市町村支援・指導」といったところでしょうか。今回はその中でも「予算要望・管理」について取り上げます。
 
 まず、インフラ施設を整備する効果の説明ですが、自然災害に強くなることや利便性が向上するのはもちろんのこと、輸送費の低下等の生産性向上や、新たな雇用の創出等、地域経済に与える影響はとても大きいです。

 そのため、様々な関係団体と意見を交わし、整備にかかるコストと得られる効果を総合的に勘案しつつ、優先度を付けて予算要望をする必要があり、なかなかに大変な作業ですが、予算を認めてもらえた際には、自分の仕事が認めてもらえたと感じるとともに、これで本県が発展するんだと、多少なりとも地域へ貢献できていることに嬉しさを感じます!
 
 次に出先事務所の仕事はというと、主に「設計業務や工事の発注・進捗管理・立会」「要望対応」「災害対応」になります。
 県職員はいわゆる発注者の立場であり、設計業務等は設計コンサルタントに、工事は建設会社に受注していただきます。どちらも進めて行く中で様々な壁にぶち当たり四苦八苦することも多々ありますが、受注者さんとあーでもないこーでもないと意見を出し合い、業務や工事現場が完成した時にお互い「ありがとうございました!お世話になりました!」と言い合う瞬間は何物にも代えられないものです。また、インフラ施設の完成後、地元の方々から感謝の言葉をいただく時が一番やりがいを感じられます。

現場立会の様子

 ちなみに、、、
 
 災害時には土木技術者は、安全が確認でき次第現場を確認して復旧作業に入ります。どうしても人命等を救助する自衛隊の方々等にスポットが当たりがちですが、我々の一日も早い社会経済の回復を支えているのは、土木技術者の方々です。県庁土木職員のやりがいとは離れてしまいますが、是非この機会にそういった方々が地域を支えているのだということを知ってもらえると幸いです!

建設会社の昼夜を問わない復旧作業により早期の交通解放を実現!!

3.県庁土木職の働き方改革

 本県においては、若手職員が現場で判断に困った際に、現場の状況を上司へ伝えて即座に回答できるように、平成30年度からタブレットを各出先事務所へ配布しています。配布以降、コロナ禍も影響してWeb会議や遠隔臨場(Webで現場立会を行う)が普及し、タブレットを使わない日は無い!というほど日々活用してもらっているところです。
 
 受注者は勝手に工事現場を進めることはできません。発注者が定期的に立会・確認し、問題が生じた場合は発注者が最終判断をします。そのため、発注者の回答を1時間でも早く行うことは受注者にもメリットがあり、お互いWinWinなのです。今後もこのような受発注者双方にメリットのある働き方改革も推し進めたいと思います!

4.さいごに

 土木の仕事はお世辞にも「ラク」とは言えない仕事だと思いますが、得られる達成感は大きいと感じています。
 
 この記事を見てくれている方々で少しでも土木に興味を持っていただけたら幸いです!
 
 次回の投稿もお楽しみに!ごきげんよう!


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