宅地建物取引士資格試験_誰でも突破ガイダンス__初級_

宅地建物取引士資格試験 誰でも突破ガイダンス(初級)

周囲の合格者に触発されて次は自分も! と思い立ったあなたが合格するためにまず知っておきたい、合格する考え方のコツと勉強ペースをお話しましょう。

■ あまり「難しく」考えないのがコツ

令和元年度(2019年度) の宅地建物取引士資格試験。

合格点は35点(50問中)
合格率は17%

「たったの17%」と思うかもしれませんが、年齢性別国籍関係なく誰でも受験できる試験で合格率が15%以上あればと、日本語の読み書きに不自由がない人であれば遅かれ早かれ誰でも合格は可能ですのでむしろとても喜ばしいパーセンテージです。

日本で最も有名とも言える国家資格で受験者数は20万人以上ですから誰もが良く知ってるようでありながら、あまり資格試験に縁がなかった人にとっては難しそうに感じるかもしれません。

実際、簡単な試験ではりませんが難関というわけではありません。難易度をざっくりいえば「ザ・普通」。大学入試で例えれば日大でしょうか。ちゃんとそれなりに勉強しなければ合格はできませんが、合格することが夢物語ではありません。

ただし宅建士試験は近年難化しているようですから、けっして気は抜けません。そんな中での17%という合格率は高めだったも言えますね。15%を切ると予測する人もけっこういたようですからね。

そんな宅建士試験に興味を持ったとしても、それでもまだ試験は難しいと思っているかもしれません。

そこでお部屋を借りる場合を想定してみましょう。賃貸のアパートやマンションを探しているとして、不動産屋の人がみんな凄く頭が良さそうに見えますか?

実際に頭が良い人はもちろんいますが、特別に良いというわけでもなさそうというのはよくあるでしょう。

札幌の不動産店の34歳の店長の男が店内で除菌消臭用のスプレー約120本を噴射し、可燃性ガスが充満した状態で給湯器のスイッチを入れて爆発させたことがありましたね。建物や車に被害が出て約50人が重軽傷を負いました。

「そんな危ないことをする大人がいるなんて!」と思いませんでしたか? その店長が宅建士だったのかどうかはわかりませんが、店長だということで仮にそうだとしても、これが頭の良い行為だとは思えませんよね。

一般的な賃貸の不動産屋にしてもその事務所の従業員すべてが宅建士だとは限りません。一定数の有資格者がいれば良いので無資格者だっています。長年勤めていてもなかなか合格できない人もいますし、そもそも受験をしていない人もいます。なぜなら重要事項説明ほか宅建士だけができる業務のいくつかを同僚や先輩や後輩の宅建士にやってもらっているからですね。

それでもそれなりの規模の金融や不動産関係の会社などでは宅建士資格の取得は当たり前ですから、業界に携わるならば取らないという選択肢はないと心得ましょう。

そういったことからも、そんなに頭がいいとされるような人ばかりではなく、普通の人でも、ちょっとおバカかもしれない人でも、誰でも本気で勉強すれば合格はほぼ約束されたようなものと考えると、試験挑戦でも少しは気が楽になるでしょう。

このように、まずは誰でも本気でしっかり勉強すれば合格できる! と肝に銘じて、必要以上におそれないことです。あまり「難しく」考えないことです。

では合格決意が固まったとして、どのようなことが合格への道を阻む壁になりやすいのでしょうか?

■ 自意識の厄介さを覚悟しておこう

一般的に数カ月から半年ほどの勉強で合格が可能と言われますが、よくあるのは3カ月~半年しっかり勉強して余裕を持って合格を目指すというもの。

もちろん1年かけてじっくり取り組んでもいいのですが、とりあえずの問題は自意識です。

一般的には1年も時間をかけないとか、あの人はたった一ヵ月で合格したとか、なのに自分は……と思って劣等感を抱いてしまうかもしれません。

でも他人は他人です。格好悪いとか恥ずかしいとか、そう感じるのは仕方ありませんが、どのくらい時間をかけようが何度受験しようが合格さえすればよいのです。

合格までの過程なんて受かってしまえば良き昔話です。大事なのは自分のペースを知ってそれを崩さずに続けることなのです。

自意識のおそろしさはまだあります。それは不合格になった時です。一発合格できなかったとしましょう。するとまるでバカにされたかのように感じて「こんな試験は自分が受験するには値しないものだったのだ」とそれっきりにしまうことです。そればかりか「資格なんて取っても意味ない」と周囲に言って回ったりします。

これはプライドが許さないというそれです。そんなものはさっさと捨てればよいのですが、そうもいかないのが人間です。ひねくれてしまうのです。そういう意味でも一発合格が可能と言われる試験で不合格になるのはなにかと厄介なのです。頭ではわかっていても気持ちがついていかないから。

自分はもう大人だから大丈夫と思うでしょうけれど、いざ不合格になると自分がどう感じどう行動するかはそうなってみるまでわからないものです。

厄介だからこそその自意識に振り回されないよう、せめて警戒だけは怠らないようにしましょう。

■ 中だるみ回避で合格へ!

次に中だるみについてお話しましょう。仮に1年かけて勉強するとしましょう。初めはやる気満々で順調に勉強しますが3カ月経った頃には飽きてきて勉強のペースが失速しがちです。これまで毎日勉強してたのに一日おきになってやがて週末だけに。そのうち全く勉強しない週が続いて……。

難関資格ともなれば勉強も年単位の長丁場が定番ですから中だるみ対策はとても重要なのですが、宅建士試験挑戦では「そもそも中だるみを避ける」という方法がかなり有効です。

具体的には、試験日はわかっているわけですから、そこから逆算して本格的な勉強を始める時期を設定します。このとき本格開始日と試験日の間の期間を半年以上取らないことです。先にもお話したとおり、3カ月目頃から中だるみしやすいので、そうなる前に一気にテンションを試験日に集中させて突破するのです。

法律の素養が全くない場合や、そもそも試験というものにあまり馴染みがない場合は、まずは助走期間を設けて勉強の準備を整えましょう。法律用語の基礎を学んだり、宅建士試験入門の書籍を読んだりするのです。おおまかな概要をとらえたところでいよいよ勉強を本格始動しましょう。

試験日直前で中だるみにハマってしまうと「今年は無理かなぁ」「また今度でいいや」と受験日に試験会場に行くことさえしないで諦めてしまうかもしれません。

「鉄は熱いうちに打て」というわけです。勉強の着手には有効な「やる気」の災が消えてしまわないうちに一気に合格を勝ち取る電光石火のやり方です。

難関試験ともなると「やる気」に頼るのはキケンなのですが、宅建士試験ぐらいの難易度まででしたらむしろ「やる気」だけでもなんとかなる可能性はかなり高いのです。

■ 宅建士試験勉強でちょっと勇気が出る話

では最後に勇気が出る話をしましょう。宅建士の勉強はやればやるほど点数に結び付きやすく、右肩上がりに成績が伸びていく感じがしやすいので気持ち良く勉強を進めていけます。

たとえ苦手な科目があったとしてもなんとかなります。おそらく多くの受験生は権利関係では点が取りにくいですが、他の科目が得意であるならば総合点で合格点突破を目指せます。科目毎の合格基準点割れ(いわゆる「足きり」)を気にする必要がないのです。これは本当に有り難いですね。

難関資格試験になると「足きり」が各科目にあったりしますので苦手科目をなんとかしなくてはなりませんが、宅建士試験について極端なことを言えば(こんな方法はおすすめはしませんが)そんなのお構いなしに得意をひたすら伸ばして合格するのも夢ではないのです。

宅建士試験合格後にさらに難易度が高い試験に挑戦予定の人は「中だるみ前に一気に突破する戦法」をずっと使い続けるわけにはいきませんが、とりあえず宅建士試験を突破するにはこの戦法もアリです。むしろこれで一発合格するのが良いでしょう。

なぜなら一発合格も夢ではない試験で躓くと、どうにも自信が持てなくなるからです。もっと難しい試験に挑もうなどと「恐れ多い」と萎縮してしまいがちだからです。

オススメは助走(準備)期間1~2カ月。本格勉強期間3~4カ月ですね。

試験日は例年10月ですから6月ぐらいからが良いでしょう。私もかつて6月開始で余裕を持って合格できました(43点ぐらいだったかな)。

私の場合は宅建受験以前に行政書士試験の受験経験があったので、宅建受験のための助走(準備)期間は無しです。それでも6月から開始したのは余裕をもって確実に一発合格したかったから。

私がこれまで受験した資格検定試験のなかで、宅建士試験(当時は「宅地建物取引主任者試験」)は勉強中も試験中もやりがいがあって楽しかったですね。宅建士ぐらいの試験があと10個ほどあれば毎年楽しめるのにと思ったほどです。

総合すると、宅建士試験はとても努力が報われやすい試験。しかも知名度抜群。とてもおいしい試験ですね。

まだ取得してないお方はぜひ挑戦しましょう。少しでも気になっているならば、次の合格者はあなたですよ!

独学で挑戦なら私もかつてお世話になったこのシリーズがおすすめ。直前期は他の有名資格予備校の市販の模試本も複数こなすのも忘れずに。

今回のnoteは以上です。お読みくださりありがとうございました。

あなたが合格しますように。


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