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「けもの道のコーチング」出発点の確認

(このnoteは全文無料です)
 コーチングは「目標達成のためのもの」と、常識、定理のように言われ、教えられ、念押しされてきました。
 もちろん、コーチングは目標を持っている人をサポートできます。障害者ランナーの伴走者のように。
 コーチングはそのためのものだとしても、「コーチングができる人」はコーチング以外の場面でも活躍の場があります。
 目標を考えられる環境にいない人に自分が望むものに向き合ってもらったり、世間話をしているうちに話題にしていなかった課題解決の糸口が見えたり、目標ではない「やりたいこと」の切り口で生き方を考え直したりといった、コーチングをしなくても生き方、視点の持ち方で、話した人が勝手に何かに気づくような影響を与えることができます。

 コーチングを商売として提供しようとすると、どうしても適度な目標があって、できる環境にいて、適切な行動ができる人が対象になります。料金を払える人もそのような人たちです。
 目標がある人がコーチングを受けると、早く達成できたり、質的に充実したり、納得度がより高い結果を得られます。「早く達成した」以外を言葉にすると嘘くさくなるのであまり語られません。
 目標がある人、コーチングを警戒している人には、「コーチングは目標達成のためにある」というメッセージがシンプルでわかりやすいですね。

 私は、それだけではない人にもコーチングを使ってもらいたいのです。

※「コーチングを使う」としましたが、実際は「コーチングを受ける」ことを指しています。
 けれど、「コーチングを受ける」というと、「弱者なので治療される」ようなイメージがそこはかとなく漂ってしまいます。
 そこで実態通りに、コーチもコーチングも自分の意志で『使う』という方が、対等なパートナーになれそうではないですか?

 ところで、『人』を表すHuman Doing、Human Beingといった言葉をご存じですか?(詳しくは別の項で、整理します)
 コーチングが目標達成の手段だとすると、どうしても「Human Doing」、つまり「行動したこと」「結果」ばかりに注目することになります。
 コーチだけでなくほかの人も、「結果」は目に見えること・確実なことなので、「Doing」に頼ってしまいます。

 「Human Being」はどこに行ってしまったのでしょうか。
 「Human Being」は、在り方、生き方、社会へのスタンスなどです。その人らしさのことですが、「頑固な思い込み」にも見えるし、プライベートなことに触れる必要もあるので、目標達成のために勢いをつけて単純に扱いたいときには脇に追いやられがちです。
 誰も配慮はしていますが、「結果」に振り回されがちです。
 日常生活でよく経験しているでしょうが、「配慮する」「気を付ける」「心がける」などは抜け落ちるものです。優先順位を決める時の選択肢にもなりません。

 私はコーチングの視点をお伝えするので、あなた自身の手であなたの「Human Being」を見つけて生かしてもらいたいのです。

 この視点の内容を、1回500文字程度で連載していく予定です。
 カテゴリー「けもの道のコーチング」でまとめておきますので、必要とされているテーマからお読みください。

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