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【けもの道コーチング】相手のことを勝手に決めない。踏み込みすぎない。

 「相手のことを勝手に決めない。踏み込みすぎない。」ことが、普段のコミュニケーションでも、コーチングでも重要で、わかっているのに「今回は特別」とできていないことが多くあります。
 コーチングの中でも、「わかっているのにできないこと」の筆頭です。

 テクニックというよりも、考え方とセンサーをどう働かせるかの問題です。そして、その時の自分の心をどんな状態にするか、という話です。


1.された側の害

 誰も、内容や意味をわかっているし、大事にしなければならないこともわかっています。
 でもできず、「勝手に決めつけ、踏み込みすぎた」ときには、相手に次のような害が発生します。

[その瞬間]

・傷つく。
・疎外感を持つ。
・混乱する。
・(ひどい場合には)心が壊れる。

[その結果]

・自尊感情が低くなる。
・自分のことを考えなくなる。
・ほかの人が何を考えているかが行動基準になる。
・指示を待つ。
・やってくれるのを待つ。
・答えを教えてくれるのを待つ。
・自分の思いをわかってくれて当然と考える。

[コミュニケーションで]

・常に不安を感じる。
・自分の境界を侵害される恐怖を持ち続ける。
・自分の境界を意識できなくなる。
・相手の境界がわからない。
・いつも、すべての人を信用できない。
・過剰に自己防衛をする。
・攻撃的に自己防衛することもある。


2.やってしまう理由

 逆の立場だと、こうなることはわかります。
 わかっているのに、なぜできないのでしょうか。

 自分がしていることが「勝手に決めている」「踏み込みすぎている」と考えていないからです。
 いろいろな理由で「今回は特別。仕方がない」と、【自分を例外】にしているのです。

 その根本的な理由は、「最初から相手と話をしていない」「話をしても進まないと決めつけている」ことです。

[結果至上主義]

・そのテーマに取り組むのは当然。
・取り組んだ結果、クリアすべきレベルは決まっている。

[善意の傾向の話]

・自分の価値観が正しいと無自覚に信じている。
・「○○べきこと」のため、親、上司、知っている者として、教えるのは当然。
・決められない人には、決めてあげるのも当然。
・その人は正しいことが何かわからないのだ。
・その人は力がないのだ。
・その人はやり方を知らないのだ。

[コミュニケーション]

・相手を目障りに感じる。
・相手を怖いと感じる。
・軽視されているので強く出ないといけないと感じている。
・対話が成立すると想像できない。
・自分の不安解消のために、望む結果を出させたい。
・相手をわかっている。
・相手を改めて知ることがスタートだと考えていない。
・相手を理解できない。
・仕方ないので、結果に注目するだけ。
・自分が強い側でないと、自分の意思を伝えられない。


3.どうしたらいいか?

 どうしたらいでしょうか?

 ここまで書いてきた自分の心の反応の傾向を理解して、反対のことをしたらいいだけです。
 実際には、次のことに取り組みましょう。

・自分が「勝手に決める、踏み込みすぎ」の行動をしていることを知る。
・その行動の理由を知る。
・乗り気にならない項目は後回しにしてもいい。
・自分が理解できない人、コントロールできない人がいることを受け入れる。
・自分に関係すること以外はスルーする。
・相手が出す結果を、自分の喜びにしない。一緒に喜んでも、喜びは相手のもの。
・コーチングでは相手の領域に踏み込むことも必要である。相手との距離感の作り方を十分に学んでからにする。

 できるだけコーチと一緒に取り組みましょう。
 コーチにはコーチが必要だし、コミュニケーションを整えていくのにもコーチが有効です。

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