長年共に戦ってきた仲間が実は裏切り者だったときに残った仲間と飲む酒
みんなアルってる?
いや聞くまでもないか、絶対に、間違いなく、何があってもアルってるよな?
うん、皆が俺を裏切ることはないって信じてる。
でも世の中は世知辛い。
そして人間とは弱い生き物だ。
シラフだと長年共に戦ってきた仲間を裏切ってしまうこともあるかもしれない。
だから裏切られた後は残った仲間とこんな酒を飲もう。
ビール
まあとりあえずビールかな。
基本的に全員裏切りには気付いてなかったわけだから、中ジョッキで乾杯して互いに慰め合おう。
「マジ気付かなかったよねぇ~」
「だって初期メンだろ?普通ありえなくない?」
「最初っから裏切ってたんならアカデミー賞もんだよな!」
「ほんとそれ!」
「「「「あっはっはっはっは!」」」」
まあこんな感じで一旦盛り上がれるはずだ。
ハイボール
ひと盛り上がりしたところで痛風対策のためにハイボールに切り替えよう。
そしてこの辺りで「実は俺怪しいと思ってた時あったんだよなぁ」とか言い出すバカが現れる。
これは酔って気がでかくなり、自分の方が頭が切れるアピールをしようとしているのだ。
新たな裏切り者である。
そいつには「いつ頃?どのタイミング?何を理由に怪しいと思ったの?なぜその時に報告しなかったの?」とガンガン聞いてやろう。
第二の裏切り者は黙ってハイボールを煽るしかなくなるだろう。
芋焼酎ロック
第二の裏切り者も成敗したところで、そろそろ本題に入っていこう。
じっくり話すにはロックの方がいいだろう。
そしてそろそろ焼酎が拗ねているころだろうから芋焼酎のロックにしてみた。
この辺でなぜ裏切られたのか、裏切られた自分たちに原因はなかったのか。
その辺をみんなで話し合おう。
自分たちは弄っているつもりでも相手にとってはイジメになっていたのではないか。
育ちの悪さを蔑んではいなかっただろうか。
何かあればすぐに「片親の癖に!」と言ってなかっただろうか。
意味もなく後ろから蹴ったりしていなかっただろうか。
そんなことを芋の香りを楽しみながら話し合おう。
心当たりしかないはずだ。
テキーラ
心当たりが湯水のごとく吹きだしてきたところで「だとしてもさすがに裏切りはないよな!あいつ最悪だぜ!」という雰囲気にもう一度戻したい。
でもいまいち皆が乗り切れない。
そんな時はテキーラだ。
過去にしたことはすべて忘れ、今を見るのだ。
「裏切り最低!ダメ!絶対!」
と自分たちのしたことを棚に上げて大声で連呼しよう。
締め
裏切りは良くないが裏切られる方にも理由はあるのかもしれない。
そういう時は酒を飲んで忘れよう。
裏切った方も裏切られた方も最後はテキーラですべて忘れるのがいいだろう!
裏切りはほどほどにね!