レビューサイトに反映されない若狭の「食」を求めて【福井県小浜市を発掘!】
今回の発掘調査の舞台は、小浜市です!
このあたりはかつて京都の皇室や朝廷に食べ物を運んだ御食国でした。
そして小浜市は、日本海と京都を結ぶ『鯖街道』の起点であり、ここから鯖をはじめとするさまざまな食材が運ばれていたのです。
そんな小浜市では、やっぱり「食」をテーマに発掘してみたい!
食を探すと言ったらレビューサイトを使うことも多いと思いますが、
書き込む人の数が少ないと点数がきちんとジャッジされないシステムのサイトが多いみたいです。
つまり、地方の小さなまちのお店はレビューサイトではどの店もほぼ同じ点数になってしまって参考にならない、なんてことがよくあるんです。
じゃあどうすればいいんだ!ってことで、
今回は「地域の食情報こそ、地元を知り尽くしたスタッフがいる観光案内所で聞いてみよう!」という答えを導き出しました。
まずは小浜市役所へ!
この日はあいにくの雨。
町を出歩く人に取材するのは難しそうなので、
「いっそ、市役所職員さんにまちのオススメを聞いちゃうのはどうだろう?」
ということで、サポートメンバーで小浜市役所観光課の古田さんとともに、まずは小浜市役所にやってきました!
たしかに市役所職員さんには地元で生まれ育った方も多く、その地域のコアな部分までよく知っていそうですよね!
他の県や市町に転勤することが少ないため、“地元で過ごす休日をいかに充実させるか”というのが、日々の生活を豊かにする重要なポイントになっている人も多いようです。
なんだかコアな情報をゲットできそうな予感がします!
まずお話を聞いたのは、小浜市議会事務局の石橋克浩さん。
石橋さん「『葛ようかん』って知ってますか?」
若狭の夏の風物詩として『葛まんじゅう』は有名ですが、それではなくて『葛ようかん』⁉
水ようかんも福井の名物だし、葛ようかんも絶対美味しいに違いない!
続いて伺ったのは、上下水道課の千翔平さん!
千さん「BBQするとき材料としてアナゴを一本丸々買います!『とれたて市場』に売っていますよ!」
BBQでアナゴ!?これも初耳情報です!
千さん「あと市場で言うと、『赤井商店』という八百屋さんがあって、店主のご自宅で年に数回青空市っていうイベントを主催してます。10店舗くらいが集まるイベントで、その八百屋さんも面白いですよ!」
ちょっと小腹も空いてきたし、これはもう小浜を食べ尽くすしかない!
市場は午前中で閉まっちゃうそうなので、急いで向かいます!
小浜市役所
福井県小浜市大手町6−3
https://www1.city.obama.fukui.jp/
小浜のBBQの定番⁉丸ごと1本のアナゴを目指して…【若狭小浜お魚センター(とれたて市場)】
市役所から徒歩でも10分ちょっとのところに『若狭小浜お魚センター』(通称『とれたて市場』)はあります。
朝早くから開いている市場とあって、お昼前の時間だとすでに人がまばらですが、お魚はずらっと並んでいました。
海鮮料理が食べられるお店なども併設されていて、見ているだけでワクワクしてきます。
そんな中で、お目当てのおっきなアナゴが目に入ってきたので、真魚源(旧よしき商店)さんにお邪魔してみました。
本当に丸ごと売っています!!!
しかも、醤油干しなんです。
アナゴって甘めのタレで食べるものだと思っていたので、醤油味とはびっくり!
お店の方に聞いてみると、この辺では醤油干しは結構メジャーみたい。
そして噂通り、BBQの材料としてアナゴを買っていく人が多いそうです!!
なんと!市場の駐車場で七輪焼きができる場所があるそうなので、早速行ってみます!
ちなみに真魚源さんはお取り寄せもやっているそうですよ(^^)
真魚源(旧よしき商店)
福井県小浜市川崎2丁目5-1(若狭小浜お魚センター内)https://osakanacenter.com/about/shops/yoshikisyouten/
真魚源さんでアナゴをさばいてもらい、やってきたのは市場の駐車場にポツンとある七輪焼き広場!
一人300円で、市場で買ったものを七輪で焼くことができます!
七輪ってなんだか特別感があってワクワクしますよね!
真魚源さんで、「皮を先にパリッと焼くと美味しいですよ!」と教えてもらったので、やってみます。
5分後…
いい色!!!!
色が変わってきたら裏返して…
いただきま~す!
「醤油の味付け美味しい~!!身はプリプリと柔らかく肉厚!!太い骨がないので、ガブリといけます!」
ワサビを付けて食べるのも美味しいみたいです~!
ぜひ皆さんも、“BBQでアナゴ”をお試しあれ!!
若狭小浜お魚センター
福井県小浜市川崎2丁目5-1
https://osakanacenter.com/
地元産の朝採れ新鮮野菜がずらり!【赤井商店】
続いて、とれたて市場のお隣にある『総合卸売市場』にやってきました。
千さんからご紹介いただいた『赤井商店』さんはこちらにあります。
赤井商店さんは、朝4時(!)からオープンしており、地元農家さんの朝採れの新鮮野菜を取り扱うよう心掛けているそう。
糖度が高い『おひさまコーン』や、小浜で有名な『谷田部ネギ』などの地元の野菜が並んでいました!
店主の赤井健芳さんは、「もっと早い時間に来てもらえれば、紹介したい野菜たくさんあったのに~!」と言いつつも、とても親切に対応してくださいました。
▲地元産の朝採れほうれん草!
赤井さんにもまちのオススメを聞いてみたところ、谷田部地区で農家をされている奥井さんという方を教えてくれました。
黒ダイコンのほか、数種類の色ダイコンなど変わり種の野菜を育てられている農家さんとのこと。
黒ダイコンって見たことないかも。どんな見た目か気になります!
あいにくの雨で、畑にお邪魔するのはちょっと厳しそうなので、今度お邪魔できる機会があったらいいな~。
赤井商店のお客さんには、県外の方や民宿をやっている方が多いそうですが、「個人客も大歓迎!」とのこと。
スーパーで野菜を買うのとは違って、「この野菜は鍋に合うよ~!」など、それぞれの野菜に合った美味しい食べ方も教えてくださるのが嬉しいポイントです!
赤井商店
福井県小浜市川崎2丁目5-3(小浜市総合卸売市場内)
https://www.facebook.com/赤井商店-1688140774815243
ユニークな郷土料理も並んでます!【Aコープ小浜店】
食後にはデザートでしょ!ってことで、石橋さんオススメの葛ようかんを求め、再び市街地へ。
WAKASA発掘調査隊の「地元の物はまずスーパーへ!」というセオリー通り、やって来たのは『Aコープ小浜店』!
お菓子コーナーで早速見つけました!葛ようかん!!!
わらびもちや、福井名物のでっちようかん(水ようかん)の間にどーん!
せっかくスーパーに来たので、他にも地元ならではの商品がないか店長に聞いてみたところ…
田中店長「にしん寿司とかどうでしょうか?」
▲店長・田中隆洋さん
にしん寿司も若狭の郷土料理ですね!
にしん、大根、人参などを、麹と調味料とともに漬け込んだものです。
敦賀出身の寺井隊長には馴染みのある食べ物のようですが、大川隊員は物珍しそう。
びっくりしたことに、にしん寿司の隣ににしん寿司の“にしんなし”がありました!
にしん寿司なのに、にしんが入っていない!?
にしんの麹の旨みがしみ込んだ大根だけが入っている商品のようなので、にしんが苦手な方もチャレンジしてみては?
Aコープ小浜店
福井県小浜市四谷町20-2
古民家の貸しスペースでいただきます!【アイザワ商店】
購入した葛ようかんとにしん寿司を持って、貸しスペース(よろずスペース『こしぇる』)もある古民家カフェレストラン『アイザワ商店』さんにお邪魔しました。
「WAKASA発掘調査隊さん、小浜に来たらぜひ立ち寄ってください^^」とお声掛け頂いていたので、こちらで買ったものを頂くことに!
にしん寿司は、かつて北前船でやってきたにしんを保存食としてアレンジしたもの。
大根がにしんと麹の旨みを存分に吸い、保存・熟成させることで美味しくなるのが特徴!
にしん寿司に馴染みのない地域に住んでいる大川隊員も「これ美味しい!」とペロリ!
続いて、葛ようかん!
大川隊員「ようかんに葛のプリプリが足された感じ!水ようかんとも違った新しい食感で、これも美味しい~!!」
お店ごとに葛ようかんの味もちょっとずつ違うみたいなので、食べ比べもしてみたいです!
それにしても、郷土料理ってほんとユニークで面白い!
若狭にはまだまだ知られざる食が眠ってるはず!
大川隊員のお腹が満たされるまで発掘調査は続けねば!
そして、今度は『アイザワ商店』のカフェレストラン(『ございん』)のほうにも来てみたいな。
店主の相澤さんは宮城県出身で、東北地方の味付けがなされた郷土料理なども楽しむことが出来るそうです!
アイザワ商店
福井県小浜市加茂78-5
https://www.facebook.com/aizawashoten/
地元育ちの市役所職員さんはコアな食情報を持っている!
今回は、小浜食べ尽くしツアーとばかりに、市役所職員さんに聞いた食情報を元に発掘調査を行いました!
食に関しては、様々な観光サイトやレビューサイトに情報が溢れていますが、実際に地元の人が何を食べているのか、という情報はなかなか表に出てきません。
ましてや「BBQでアナゴを焼く」なんて、そうそう見つけることはできない情報だと思います。
地元育ちかつ定年までその土地に勤め続けることが多い市役所職員さんたちは、地元の楽しみ方を知り尽くしている人とも言えます。
特に福井のような田舎では、遊ぶところがそこまで多くない分、食がエンタメとなっているところもあり、職員さんの休日を豊かにする貴重なポイントとなっているようです!
なので、ちょっとコアな食情報を知りたいときは、市役所職員さんに聞いてみよう!ってことを提案したいんですが、普通はなかなか難しいと思うので、皆さんは観光案内所に行ってみてはいかがでしょうか?
市役所職員さん同様、地元で生まれ育った方が比較的多いので、コアでリアルな地元の食事情を教えてくれることがあるかもしれませんよ!
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