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能登半島地震における旅館の記録㊻

時系列が少し飛ぶのだが、素敵なご縁を頂いたのでその記事をUPしたいと思う。立教大学の学生さん13名がボランティアに来てくれた。当館会長&社長が立教大学出身という事もあるが、本当に貴重な時間を頂いたと思う。ボランティア=肉体労働ではない。受け入れる側としても大きな責任と任務があると社長は言う。一番大切にすべき事は、ボランティアと地域をつなげる努力を受け手側が最大限にすると言う事だ。

8月19日 立教大学学生さんとのボランティアデー

学生だけでなく、多田屋スタッフも一緒に
プレゼンに参加する事が大切

まずは、学生さんと多田屋スタッフで地震が起きた時の状況、今日までの出来事を時系列に説明、何に困っていて、地域や街を前に進めていく難しさ、震災前の和倉温泉、少子高齢化問題は地震が起きてから始まったことではない事、今後の多田屋、和倉温泉、能登の課題と展望を社長のプレゼンを通して、お互いに共通認識を持つ。学生さんと社長の質疑応答のやり取りを見ながら、多田屋スタッフはどういう学生が多田屋に来たのか、何の目的をもってボランティアに参加しているのかという事をそれぞれに感じ取る。多田屋は以前から学生のインターンを受けていた。スタッフはインターン生を受け入れる度に、大きな学びを得て成長していった。そして一番は、お客様のご要望や想いを感じ取る力を普段から鍛えていたという強みがある。だから、スタッフは学生に対しても、彼らの佇まいで個人個人の想いを感じ取り、叶えてあげようという気持ちが働くのだ。

さりげなく立教タオルを首からかけている社長

社長も私も現場での受け入れはスタッフに任せれば大丈夫、今回の交流は多田屋にとってまた大きな財産になると信じて疑わなかった。受け入れる側として、ボランティアの学生さんだけで活動させない!「はい、ここ片づけて~、ゴミを拾って~」ではなく、必ず多田屋スタッフと一緒に行動し、ボランティア活動とひとくくりにするのではなく、学生一人一人がどういう事をしたいのか、将来何をしたいからボランティアに参加したのかを感じ取りながら一緒に活動し交流する。多田屋スタッフからは今回の学生さんは、ただボランティアに来たのではなく、以前から震災や災害、街づくりに関心がある学生さん達ですねと言葉が出ていた。時には鋭い質問を受けながらも、学生さん達がとても素敵でキラキラしていて、スタッフ達はパワーと元気をもらった1日になったのではないかと思う。今回の経験が、学生さん達にとって意義ある時間となり、能登を好きになってくれたならば、とても嬉しい。

館内案内をしながら、被害状況を
説明するスタッフと学生さん
一緒に館内清掃をするスタッフと学生さん
多田屋物販の準備をするスタッフと学生さん
多田屋周辺のゴミ拾いをするスタッフと学生さん
皆さん、本当に素敵な学生さんでした
お昼も一緒に食べました
社長が作ったステッカー

社長が先日、素敵なステッカーを作った。「TEAM TADAYA」 私は携帯に貼ってみた。立教大学の学生さん達に、「君たちもこれからTEAM TADAYA だ!」という事で別れ際に配った社長。応援して下さる皆様にもいつか差し上げられたらと思っている。そして、今の多田屋を見てもらう機会を作ってもいいのではないか、解体する前に旅館を見てもらい、応援してくれる方々と一緒にスタートを切ってもいいのではないかという案がある。それを実現させる為にはどうしたらいいのか、多田屋スタッフで一生懸命考えている。

立教大学の学生さん、先生方、コーディネーターの方々。素敵なご縁をありがとうございました。そしてまた笑顔で再会しましょう!

続く…


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