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能登半島地震における旅館の記録㊵

震災から半年を迎えようとしている。
ここで社長の想いを記事にしたいとおもう。

今はパズルのピースを集めているところ。

もっと早く復興に向けて物事が進むと思っていた。
コロナの時は1ヶ月間休館したが、その後は企業努力や工夫で少しずつ前に進む事ができた。しかし今回は、企業努力だけでは前に進む事が出来ない。
調査・見積もり・解体・建築・経営計画など。たくさんの方々に力を貸して頂く必要がある。しかし、旅館は規模が大きく今は奥能登の復旧が先の為になかなか話が進まないのが現実。焦りが無いと言ったら嘘になるが、焦って旅館を戻すというよりは、自分には子供もいるし先々の事を考えると情熱だけではやっていけない。今の自分の頭の中は、和倉温泉及び能登復興の事が8割、多田屋の事は2割。従業員には感謝しかない。自分達で自主的にボランティアや面談、幹部会を開き未来の多田屋について話をしてくれていると聞いている。今回の震災をきっかけに卒業していったスタッフだけでなく、その前にも卒業していったスタッフ達が心を寄せてくれているのを感じる。旅館だけが復旧&復興しても、能登や和倉温泉自体に魅力がなければ復興は止まってしまう。能登は震災前よりも能登らしく素晴らしい所になったと言われたい。子供達の為に未来を小さくしてはいけない。
和倉温泉復興のチームリーダーに選ばれてから、本当にたくさんの人達に会い、話を聞くことができている。人生の中で自分が会えると思っていなかった人達と話をしたり、珠洲・輪島・門前・能登島・石崎の若手チームと話をする事も出来た。これを今後も継続していかなければならなし、もっと色んな方と話をしなくてはいけないと思っている。

自分は100ピースのパズルよりは1000ピースのパズルを完成させたい。大きな絵を描きたい。だから時間はかかると思っている。

5月25日 七尾湾から見る日の出から日の入り

続く…

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