わかおの日記134
ひと足早く目を覚ました不眠気味の友人がタブレット版の「太鼓の達人」をドコドコやっている音で、目を覚ました。
もう1人の友人がつくばにやって来るというので迎えに行った。彼奴はアメフトをやっているので、しばらく見ない間に丸太のように頑健になっていた。
むさ苦しい男が3人揃って考えることというのはだいたい決まっていて、「でっかい肉をたくさん買って焼いて食べたら美味いんじゃないか」ということになった。早速スーパーで、1枚2000円くらいするでかい肉を2枚購入し、意気揚々と友人宅に引き返した。
結局ぼくたちはそのでかい肉塊を3回に分けて焼いて食べきった。回数を重ねる毎に友人の肉を焼く技術が向上し、飽きることなく完食できた。今日やったことといえば、それだけである。それだけでも楽しく過ごせるのが友人というものだろう。
紅白が流れていたりみんなが1年を振り返っていたりすると、いやがおうにも年末を意識せざるを得なくなる。
思えば大学に入学してから、ぼくはわりと迷走していた。文筆の道を志しては断念し、ギターを練習してみてはそれなりに弾けるようになって満足し、ドイツ語には始終苦しめられ、人間嫌いには拍車がかかっていった。塾講師のアルバイトには嫌気がさして、結局親のコネで獲得した実入りのいい仕事で糊口を凌いでいる。
しかし秋口くらいから失いかけていた野球への情熱が再燃し、それからはわりと順調なペースで成長を遂げている。
頑張る方向性が決まっただけでもよかったのではなかろうか。またこれから365日、毎日コツコツ努力していこうと思う。ぼくにはそれしかないのだから。