英文法:仮定法を使った慣用表現
仮定法は、現実ではない「もしも」の話をするときに使います。
「現実ではないこと」を現在の点から、過去の時点からなど色々な時間軸で表現する方法です。
仮定法でifを省略することができるけど、その時は倒置形(疑問文の並び順)になります。👀全ての仮定法がif省略できるわけではない。
仮定法の3つの種類(仮定法現在、仮定法過去、仮定法過去完了)については前回の記事で解説しました。
今回は
「仮定法を使った慣用表現」
を順番に説明していきます。
If S were to do/ If S should do
これから起こることについての仮定を表す
⭐️If S were to do・・・, S' would(could/might/should)do〜.
(仮に)Sが・・・すれば、S'は〜するだろう。
例文:If a nuclear war were to break out , the destruction of humankind would be inevitable.
(核戦争が起こったら、人類の破滅は避けられないだろう)
👀were toは起こる可能性が0%もしくは実現度を考えていないこと
⤵︎倒置形へ(if省略)
Were a nuclear war to break out , the destruction of humankind would be inevitable.
⭐️If S should do・・・, S' would(could/might/should)do〜.
(万が一)Sが・・・すれば、S'は〜するだろう。
例文:I don't think she will stop by my office.But if she should come while I'm out, give her more information about that.
(彼女は私の職場に立ち寄らないと思う。でも万一私の外出中に彼女がきたらあの件について追加情報を渡してください)
👀shouldは起こる可能性は0%ではないが、実現度が極めて低い未来の仮定
⤵︎倒置形へ(if省略)
Should she come while I'm out, give her more information about that.
S wish ➕仮定法
①S wish S' did(仮定法過去)・・・「S'は・・すればいいのにとSは思う」
→「願う内容」と「願う時点」が同時なら仮定法過去
例文:I wish I had a car.(車を持っていればいいのになあと思う)
I wished I had a car.(車を持っていればいいのになあと思った)
②S wish S' had done(仮定法過去完了)・・・「S'は・・すればよかったのにとSは思う」
→「願う内容」が「願う時点」より以前のことなら仮定法過去完了
例文:I wish I had had a car.(車を持っていればよかったのになあと思う)
③S wish S' would(could)do・・・「S'は(これから)・・すればいいのにとSは思う」
→「願う内容」が「願う時点」より未来のことならwould(could)doを用いる
例文:I wish he would work quickly.
(私は、彼がもっと早く仕事をしてくれればいいのにと思う)
wishは→現実には起こり得ないことを願う時→時制をずらす
<比較>同じように願望を表す「hope」だと
→現実に起こりうることを願う時
I hope that he will work quickly.
If only ➕仮定法「現在や過去の事実に反する願望」
👀<I wish➕仮定法>より強い願望を表す。
①If only S did(仮定法過去)・・・!「Sが・・するならなぁ」
If only he studied English harder now.(彼がもっと英語を勉強するならなぁ)
②If only S had done(仮定法過去完了)・・・!「Sが・・していたらなあ」
If only I had studied English harder when I was child.(私が子供の頃もっと英語を勉強していたならなぁ)
③If only S would(could)do・・・「Sが・・・すればいいのになぁ」
If only I could speak more English next time.(私、次回はもっと英語が話せればいいのに)
S would rather ➕仮定法「現在や過去の事実に反する願望」
👀願望というよりは相手に対して丁寧に依頼するときに使われること多い。
①S would rather S' did・・・<仮定法過去>
「S’が・・・してほしいのですがとSは思う」
例文:Aさん May I smoke here? (ここで喫煙してもいいですか?)
Bさん I would(=I'd) rather you didn't.(遠慮して頂けませんか)
①S would rather S' had done・・・<仮定法過去>
「S’が・・・してほしかったのですがとSは思う」
例文:I would(=I'd) rather you had not smoked here.(貴方がここでタバコを吸わないで欲しかったのですが)
as if➕仮定法
①as if(thought)➕仮定法過去「まるで・・であるかのように」
例文:He speaks as if he knew everything.(彼は全てを知っているかのように話す)
👀「知っている」は現実ではないこと=仮定法
「話す」と「知っている」はともに現在のことなのでknowは過去形(仮定法過去)
①as if(thought)➕仮定法過去完了「まるで・・であったかのように」
例文:He acted as if nothing had occurred.
(彼は何事とのなかったかのように振る舞った)
It is time➕仮定法過去
「もう・・・してもいい頃だ」
例文:It's time you washed those trousers.
(もうこのズボンを洗う時期ですよ)
⭐️It is high time➕仮定法過去「とっくに・・する時間だ」
例文:It's high time you went to school.
(とっくに学校に行く時間だよ)
⭐️It is about time➕仮定法過去「そろそろ・・する時間だ」
例文:It's about time we bought a new car.
(そろそろ新しい車を買ってもいい時間だよ)
if it were not for A = but for A = without A(もしAが<今>なければ)
・If it were not for air, all living things would die. 仮定法過去
・But for air , all living things would die.
・Without air ,all living things would die.
(もし空気が<今>なければ、全ての生物は死んでしまうだろう)
if it had not been for A = but for A = without A(もしAが<その時>なかったならば)
・If it had not been for your help ,I could not have succeeded.
仮定法過去完了 ⤵︎倒置形へ(if省略)
Had it not been for your help , I could not have succeeded.
・But for air , all living things would die.
・Without air ,all living things would die.
(もし貴方の助けが<その時>なかったならば、私は成功できなかっただろう)
まとめ
以上、英語の「仮定法を使った慣用表現」の解説記事でした。
これで仮定法の解説は完了です。
他の記事でも英語が身に付く情報が満載ですので、ぜひチェックしてみてください。次回もお楽しみに!