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アート嫌いな私がアート合宿に参加してみたら人生の大きな課題に気づいた話


はじめに 

2022年は、今まで見てこなかった自分の内側に意識を向けることで、ちゃんと心の声を聞いて、どんな状況でも自分で自分を満たすための幸せの土台を固めた1年でした。

自分の個性や、優先したい価値観を一番に置いた、自分にしかできない仕事を作っていきたい!と思って動き出したら、まずは自分への理解を今まで以上に深めていくことになったのです。

今まで自分が「好き」だと思っていたものは、親や周りの価値観で、今の自分には合っていないものがたくさんあることに気づき、それらを一つずつ選び直して不要なものは手放して、新しい自分のかけらを集め始めました。

そうやって意識が自分の内側に向かっていくにつれ、今まで頑張っていた子育てや教育についてのSNSでの発信をすっかりやめてしまいました。

以前は、子育てが楽になったり、子どもに関わる先生たちが、少しでも子どもの個性を大切にしてあげられる関わり方のヒントになれば…との思いで発信していたはずが、いつの間にか「発信し続けないと周りに取り残される不安」からの行動になっていたり、「人の役に立てない自分には価値がないという恐れ」を隠すために、何か少しでも役立つことを書こうとしている自分に気づいたからです。

だからこれからは、私がこの先10年かけてでも自分にしかできない仕事をつくっていくまでの葛藤や感じていることなどの記録をゆるーく書きとめていこうと思い立ち、今まで書いていたアメブロとは別で、このnoteを始めてみました。

発信しなくちゃ!という気持ちからじゃなく、これを書きたい!誰かに伝えたい!と素直に思った時にだけ、のんびり書いていこうと思います。

外側から見れば、大きく目に見える変化があったわけではないけれど、自分の価値観や世界の見え方など、大きな変容があった去年。

その変容を振り返った時に、最も大きな影響を与えたのが、12月に参加したアート合宿でした。
まずは、その振り返りをまとめておきます。

個性を解放するためのアート合宿

絵を描くことに超絶苦手意識がある私にとって、絵を描く合宿なんて今までだったら興味も持たなかったと思う。

だけどこの合宿は「自分の個性を解放する」がコンセプト。

自分に使命があるとしたら、自分の才能とか力を全部使ってその使命を果たしたい!そう思っているのに、全然自分の力を使えている感じがしない。
まだ自分には何かできる気がして自分の可能性を信じてみたいのに、信じきれない。

ここ数年ずっとそんなモヤモヤが続いてた私には、ぴったりの合宿だった。

決まっている食事の時間以外は、絵を描いてもいいし、お散歩してもいい。お風呂につかりに行ってもいいし、部屋でお昼寝してもいい。

「今はこれやっていい時間かな?」みたいに人の目を気にすることなく、自分の欲求に正直に過ごした3泊4日の八ヶ岳での時間は、母、妻、先生、という普段の役割がなくても、ただただ1人の人間として存在していいと思える安心感を与えてくれた。

とはいえやはり、他の参加者の方々が絵に没頭する姿を羨ましく見ながら、「絵なんてどうやって描けばいいのー!はぁ〜嫌だな〜」って私だけぼやいて「何しに来たの?」ってみんなに笑われる。
そんなスタートだった。


合宿初日から出された「自分に魂があるとして、それを絵にするとしたらどんな絵?」
そんな難易度の高いお題の数々に、
憂鬱になって泣き言を言ったり、時には脱走して自分の部屋に逃げ込もうとしたり…

それでも主催者の1人で画家のしゅんちゃんや周りの人のサポートで何とか絵に取り組んでいるうちに、私が絵や工作を嫌いになった理由が分かったのは合宿2日目。

学校では最初に、みんなで同じ絵を描きましょう、同じ物を作りましょうというゴールが決まってるから、自然と周りと比べて「上手い」「下手」って基準で自分の絵を見ることになるし、出来栄えを評価される。

「絵を描くセンスが私にはない。上手く描けないから楽しくない。だから絵が苦手」という思い込みは、学校教育の中でうえつけられた価値観だったんだ。

でもここでは、ゴールもなければ、正解もない、評価もされない。
お題はあるけれど、嫌だったらそれを描かない自由もある。

ただ自分の思いを自由に表現してよくて、評価の代わりにみんなが自分の描いた絵を見て感じたことを伝えてくれたり、自分では思いもしなかった意味をつけてくれる。

そんな世界があると知って、おそらく人生で初めて「絵を描くって楽しい!」と思える経験ができた。

色のバランスとか何も考えず、自分の大好きだけを詰め込んで「ただ楽しい!」って感じながら描けた絵。

そして、絵を通して自分と向き合う中で一番の大きな気づきは、自分の中にあった深い深い悲しみに気づけたこと。

これまで、嫌な出来事があってもすぐにポジティブにコーティングして、悲しいとか寂しいとかネガティブな感情をあまり感じないようにしてきたことは、何となく分かってた。

だから去年の一年は、ネガティブな感情が出てきたらそれを感じ切ることを意識していて。
そのおかげなのか、大きな心の痛みに気づけたのは最終日。

自分の中で全然思った通りに描けなくて、もう捨てて帰ろうと思っていた絵があった。

最終日の午後は、4日間で描いた絵をそれぞれが展示して、見た人が感じたことをシェアする時間。
かっこ悪いし失敗作だと思ったその絵は、人には見せたくないから展示しないつもりだった。

だから、主催の峻ちゃんに聞いてみた。
「この絵、捨てて帰るので展示しなくてもいいですか?」

すると峻ちゃんは、とても落ち着いた優しい声でこんな事を言ってくれた。

「自分ではカッコ悪いとか嫌だと思ったものも、そこにあっていいんですよ。
それを人に見せたくないと言って隠すことももちろんできるけど、これからもそうやっていきますか?」

はっとした。。
そうだそうだ!私は本当の自分を個性を解放して本当の自分を生きたいと思ってる。

それなのに、自分の中に確かにある
「カッコ悪い自分」は認めたくないし、そんな自分は人からバレないように隠してきた。
もういい加減それをやめたいんだ!

そう思って上手く描けなかった絵も飾ろうと決めたのだけど、
「この絵をそんなに隠したいと思ったのは何でだろう?」
ってふと思った時、急になんか胸の奥に痛みを覚えた。

この痛みをしばらく感じていたら、ある感情が湧き上がってきた。
それは、私の奥の奥にあった「ありのままの私では愛されない」っていう悲しみ。

あーそうか、私はこの悲しみを小さい頃からずっ抱えてたんだ!と気づいたら、勝手に涙が溢れてきた。

だから私は、子どもが生まれ持った個性を大切に育んであげたいし、ありのままの自分で大丈夫と子どもたちが安心できる環境を増やしたいという想いが人一倍強くて、英語の教室もキッズコーチングの講座も開催している。

それなのに「みんなありのままが素晴らしいよ!私以外は…
っていう世界観で生きているから、私だけはありのままではいけなくて、自分で決めた"愛される自分"しか人に見せない方がいいと必死で隠してきたんだ。

私が、失敗だから人に見られたくないと思っていたその絵を見て
「この絵が一番好き」
「色合いがきれいで、一番若菜ちゃんっぽい」
そんな事まで言ってくれる人がいて、

いつも笑顔で明るくてしっかりしている私は愛されるけど、人の役に立たない、何もない自分では愛されないから人に見せないほうがいいって決めてたのは、他でもない自分自身だったと体感した瞬間だった。

捨てようと思ったのは、右下の黄色い絵。


絵を全部飾るとは決めたものの、やっぱり全部を見せる勇気はなく、小さな絵を置いて少し隠した私。

それを後からしゅんちゃんに
「絵隠したでしょ!」って笑顔で言われて、
「キャー!何でばれたのー!?」
って焦ったけれど、
かっこ悪くて認めたくない自分も、それを隠そうと必死な自分もどれも愛おしくて、ポジティブもネガティブも含めて全部自分の中にあっていい!

不思議とそう思えて、優しいあったかい感覚に包まれたままアート合宿は終了した。

一番右が主催者のゆっこさん
右からニ番目がしゅんちゃん

そこからの気づきもすごかった。

家に帰って夫に合宿で感じた事をぜーんぶ、とりとめもなく話し続ける私のことを「よかったねー」ってずっと穏やかに聞いている夫。

かっこ悪くて情けない私やプライドの高い私。
そんな私を「全部知ってるよ。何を今さら」って笑う夫を見て思った。

あれれ?
この人は私のことをずっとありのまま受け止めて大切にしようとしてくれてた!?

「ありのままの私では愛されない」っていうメガネをかけて世界を見ていたから気づかなかったけど、ありのままで愛される世界はすぐ目の前にあったってこと!?


そこから、私の見える世界がガラッと変わった。
私もありのままで愛されていい、そんな優しくて安心できる世界を感じられた。

もちろん、まだまだ自分のこと完全に信じられるようになったわけじゃない。
だけど、安心できる世界がすぐそこにあるって知れたことは大きな進歩。

きっとここから大きく変わっていく。

今まで傷つくのが嫌で見ないようにしてきた自分の繊細さにも目を向けて、2023年は今まで知らなかった自分に出会える。そんな気がしてちょっとワクワクしてる。

これまで「みんなありのままで素晴らしいよ」って人に伝えたり、それを伝える講座までしておきながら、自分にだけはありのままでいることを許せてなかったなんて、正直恥ずかしすぎる。

今までなら絶対にこんなこと認められなかったし、こうやって発信するなんて考えなかったと思う。

だけど、「ありのままで愛される世界はある」
という安心感を家庭で感じられるようになったから、ちょっとかっこ悪い自分も出してみようかなと思えている私がいる。

これからは、いつも明るくて幸せそうで何も悩みのない私だけじゃなくて、傷つきやすくてうじうじ悩んだりする自分も出していこうと思います。

まだまだ他にも自分の中に残っている「役に立たない自分では価値がない」とか「自分の気持ちを優先すると人が離れてしまう」という思い込みをこれからも自分のペースで手放していくぞー!



3月には、同じ場所で親子アート合宿が開催されるので、「絵は苦手だから嫌い」といつも言っている息子を連れて参加予定。
息子にとってどんな体験になるのかな😌

親子アート合宿の詳細はこちらから↓
https://www.yukiko-ohno.com/post/oyakoart2022rep

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