真夏の君と白いカーテン Episode1
暑さのせいで身体が重く感じる。さらに汗ばむ肌に制服のシャツが引っついて余計に気持ち悪い。そんな状況では勉強する気にもなれず、先生の話を聞きながらノートをとる振りをして、密かに早く昼食を食べたいとか帰ってクーラーの効いた部屋で寝たいとか、そんな安易な欲望をノートに書き出していく。たまにヘンテコなイラストを描いてみたりもして。そして、教室へと入り込む風は生ぬるいがそんな風でも涼しそうに風になびく白いカーテンを眺めては涼を嗜むという繰り返しだ。
「じゃあ、この問題は白井にやって