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希望と絶望

姉の赤ちゃんが産まれた。 それはそれは可愛い女の子。 親戚のひとたちが、お正月の挨拶も兼ねてお祝いにくる。 「次はわかな(私)ちゃんの番だね」 と、期待をしているひとたちがそう言う。 まるで、結婚、妊娠、出産だけが人間の幸せであり使命だ。と押し付けられているように感じる。自分が生物(ナマモノ)だということに気付いて少し寂しくなる。 当たり前かのように言われる「彼氏いるの?」という言葉。聞かれて傷つく人がいることを、あの人たちは知らない。 もしも私に、彼女がいたらどうするのだろ

    • 運命のひと

      あの子はいつも輝いていた。勉強も部活もいつも全力で、行事では率先して前にでる。側から見たら優等生、毎日が楽しそう。 わたしは学生の頃、勉強も部活も本気で頑張れるような子ではなかった。行事になれば、誰が見てもわかるくらいやる気がなかった。世間を少し冷めた目で見ていたのかもしれない。 一見、交わることのないように思えるわたしたち。でも、なんとなく仲が良かった。本当になんとなく。 あの子は、やる気がないわたしを責めるわけでもなく、ただ自分の道を突っ走っている。わたしがつまずい