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ライフステージに合わせた"キャリアプランニング"とは?
30代に入ってからのキャリアのお悩みで一番多いのが、「家庭と仕事との両立をどうするか?」です。
30代というと、仕事でもリーダーや管理職などを求められる事が多く、もはや育成される立場ではなく、メンバーをマネジメントする立場になることもしばしば。裁量権が持てるようになって、仕事がより面白くなるという方もいると思います。
一方で、30代は結婚する方も増え、子どもを持つ方も増えると思います。週末は自分だけに自由に使える時間だったところから、子どもの生活が中心に組み立てられる生活になり、時間の使い方に制限も出てきます。
その中で、仕事にアクセルを踏むことと、家庭の時間を優先すること、これらをどのようにバランスしていけば良いのか?と言ったお悩みをよく聞きます。
これには、一つの正解があるわけではなく、それぞれの個人や家庭ごとに「正解」は変わってくると思いますので、今日は自分の「正解」を見つけるための考え方についてお話したいと思います。
一直線なキャリアアップだけが正解ではない
まず、はじめにお伝えしたいことは、一直線にキャリアアップすることだけが正解ではないということです。
ライフシフトという本をご存知でしょうか?
すごく有名な本なので、読んだことがある方も多いと思います。人生100年時代の人生戦略についてのお話ですね。
この本の中で、これからの人生はいわゆる「教育・仕事・引退」といったシンプルな3ステージでできたものではなく、学び直しやフリーランスなど様々なステージを並行して生涯現役で過ごすというマルチステージでできるものである、と書かれています。
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このような背景には、長生きによって定年後も働き続ける必要があること、会社員だけではなくフリーランスや副業など働き方が多様になったこと、そして共働きが一般化したためライフステージとキャリアの両立の選択に迫られる必要が出たためだと個人的には感じています。
戦後の日本を創ってきた終身雇用制度がこれまで一般的であり、かつ専業主婦のいる時代では、定年まで働きあげる"一直線なキャリアアップ"ということがある種ゴールのようなものでした。ですが、様々なステージをキャリアとともに過ごしていくことに迫られた時代になった今、必ずしもキャリアは一直線ではなくてもいいと思います。
例えば、直近数年間は家庭の時間や学び直しを優先したいとか、一つの職種を極めてキャリアアップするのではなく副業などでキャリアの幅を出す期間を作るとか、アクセルを踏みたい時期とブレーキを掛けたい時期を持つとか。
自由に自分が"今"優先したい事を考えながら選択して良いと思っています。そしてそれは変わっていくものでもあると思います。
その前提で、どのように整理していくべきなのかを今日はお話したいと思います。
求められることよりも、自分がどうありたいかを大事に
30代以降、どんどん責任を持つことが無意識的に増えていくのではないでしょうか?
例えば、仕事の責任、メンバー育成の責任、家庭運営の責任、妻や夫としての責任、子どもとしての責任、親としての責任など…沢山生まれてくると思います。
真面目で優秀な方ほど、こういった自分が持つ責任を中心に「自分はどうするべきなのか」を考えてしまい、無意識的に自分のやりたいことがわからなくなっているケースが多いです。
例えば、会社を辞めたら後輩に迷惑をかけるのではないか、自分がキャリアを少しセーブして家庭を優先するべきなのではないか、自分が家庭を守るために稼ぐ必要があるのではないか。
もちろん、こうした責任は大事です。でも、それで自分の選択を無意識的にコントロールしてほしくはないのです。
自分がどうありたいかを大事に考え、それを実現できるように仕事や家庭と調整していくことが、納得の行く選択に繋がります。
仕事の責任や家族のことなどの制約を一旦なくして考えたとき、自分はどういうライフスタイルを送りたいか、どういう気持ちで過ごしたいかと考えてみてください。
このとき、「何がしたいか」と考えてしまうと、止まってしまう事が多いです。なぜならやりたい仕事を聞かれても無い人が多いからです。
「自分はどうありたいか」を中心に、どんな生活がしたいかを考えてみてください。
毎年のライフプランを考えてみよう
また、30代以降でおすすめしているのは、毎年のライフプランを立ててみることです。
30代以降、特に結婚や出産育児・介護などがある方は、今後のライフプランが見えにくく、キャリアを考えにくいと感じることがあります。
なので、一旦仮の仮という形で構わないので、今後のライフプランを立ててみることをおすすめします。一旦まずは今後10年間で考えてみてください。
10年後までの自分の年齢、配偶者の年齢、子どもの年齢、親の年齢を縦軸に書き出し、横にどんな生活の変化があるかを書いてみます。
例えば、小学校の入学、マイホームの購入、転勤の予定、第二子や第三子の出産など、仮でも構わないので理想のプランを書いてみてください。
その横に、そのライフイベントまでの間に達成しておきたいキャリアプランを書いてみましょう。例えば、小学校の入学までにはリモートワークができる環境で仕事がしたいとか、マイホームの購入までには給与をこのくらい上げたいとか、育休を取りたいとか、そういったキャリアプランです。
まだ不確実なことも多いと思いますが、仮の状態でもまず見える化することで安心出来ると思います。また、キャリアプランの目標の解像度があがり、例えば「来年までに転職しないと間に合わないな」などアクションプランが見えてくるはずです。
ライフプランから逆算してキャリアプランを立ててみることで、不確実なライフステージをより確実なものにしていきましょう。
また、それができたら、家族にシェアしておくのもおすすめです。相手が仕事を頑張りたいとき、家庭を優先しておきたいときなどを把握しておくことで、協力体制をつくっていくことにもつながるはずです。
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なかなかライフプランやキャリアプランのイメージが沸かない…という方へ。
ミートキャリアではキャリアプランニングもキャリアトレーナーと一緒に行っています。
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