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机上の空論ならぬ机上のレシピ

お菓子を作るのには計量が大事というけれど、同じ名称のお菓子でもレシピ本によって分量が微妙に異なっている。
考案者の好みが詰まった配合は、太ることもいとわず何度も試作した上で辿り着いた完成形で、洋菓子店で売られているお菓子のように、それぞれの味と個性があり、相当なアレンジが加わっているものあって、読み比べてみてもわりと楽しい。

数あるレシピの中で、そのレシピと出会ってしまったわたしは、いってみれば考案者から託された再現者である。
出来上がったお菓子を食べさせられるのではなく、自分のこの手で作り上げ、考案者自慢のレシピを堪能するのだ。

それを……。

均一化してしまおうだなんて、冒涜もいいとこなのだけど、作れば作るほどこのお菓子はいったいどういったお菓子なのだろうと疑問が湧き上がってくるのだった。
お菓子を知る上では材料を見比べて数値を平均化してしまうのが手っ取り早いのではないかと、手元にあるレシピ本をじっくり俯瞰してみた。
スクラップしておいたものから図書館で借りてきたものまで。はたまた素材メーカーの公式サイトであったり。
書き並べてみると、作ってもみないのに、なんとなく見えてくるものが……。

平均化したレシピは机上のレシピだけど、きっと基本のレシピだ。
作ってもみないのにおいしいのかそうでないのか、正解なのかどうなのかまったく判断がつかないけど、きっとおいしいに違いないと信じて、電卓を叩いて割り出した平均レシピを、せっかくなので記録していこうという試み。

目次

1.ジェノワーズ(共立て法のスポンジ)
2.ビスキュイ(別立て法のスポンジ)
3.マドレーヌ
4.フィナンシェ
5.チョコレートケーキ
6.マフィン
7.蒸しパン

机上のレシピからの脱却

平均化したレシピを実際に作るとどうなるか、試してみた。

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フィナンシェ

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