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勝手にZETAvsTSを分析した(アンチエコとセンチネル)

初めまして若宮と言います。今回は現在再編に入った両チームのLCQ Pacific Day 4 ZETA DIVISION vs Team Secret戦のフラクチャーについて分析していきたいと思います。

今回は5つのRoundを見ていきますが8Round目までのZETA側守りは戦い方の変化とそれに対するTSの対策、15、16Roundは戻ってきた作戦とフラクチャーにおける攻めのセンチネルについてです。


Round 4 強気な扉と高速ローテ

 サードラウンドを落とし3-0でエコラウンドと厳しいZETAだがまずはAメインでTENNNが高いのワンピック、その後Crowが強気に扉前で張り付いていたことによって4人の足音を聞き、Aメインを確定。エントリーのレイズをキル、その後モクを抜けて入ってくる敵に対してしっかりカバーで勝利したラウンドです。

最終的な要因はエコ特有の賭けと焦ったTSのミスではあるもののBサイトではLaz一人を残してDepのハイギアで高速ローテートするなどリアクションの速さも目立ちました。

丁寧なプレーはしつつも判断スピードを上げれている部分はLCQ以降のZETAの強みです。

Round 6 ZETAのアンチエコへの回答

5ラウンド目を獲得しTSをエコラウンドに追いやったZETA、ここでTSはBのオーブンコントロールの後Aメインの取得を狙いますがここで仕掛けるZETA、ピークで確認後にフォールトラインの返し、ペイント弾で片方のポジションを潰し有利な撃ち合い状態TENNNがダブルキル。
すぐさまブラストパックで引くことに成功しパラボラ側も射線を組み、
抑えてFLAWLESSとなりました。

そもそもの話としてAメイン待ちの時点でダブルピーク気味に待ち、Crowがタワーで待機、エコ相手にAメインで撃ち合いに行く姿勢が見えていました。しかしこの状況を作り出しているのもチェンバーの部分も大きく、Bサイトはファーストアクションのない所を見るとLazのワンピックからのリテイク前提での守りになっています。

ダブルデュエリストをピックする中でどうやって守るかの回答としてメンバーのスキル合わせと専門性を頼りに思い切った体での勝負をできるのは強みです。

Round 8 TSのマクロの読み勝ち

タイムアウト後にもプッシュを仕掛け殲滅し、またエコラウンドを強いるZETAですがTSがULTを大量に保有した状態で迎えます。
TSは早めのパラボララッシュを選択、メインの情報がない中でサイトTENNNが孤立しDubstePのキル。
SugarZ3roやCrowもスキルを返すもキルにつなげることができず、人数不利でのリテイクとなります。
この後はネオンのカーテンを利用したリテイクに対しローリングサンダーを返し時間稼ぎ、タイムもスキルもないZETAはサイト掌握を狙うも間に合わずアンチエコを落とす形となりました。

ZETAの守り方としてBサイトではDepとLazが最初にアーケードを獲得後Bメインを詰めチェンバーを残し情報を確定させる動きをしていました。

これにはZETAが早めのローテートで人数を掛ける守り方をしており、おそらくこれへの対応としてある程度揺さぶったプレーをタイムアウト後に行うのではないか?という読みも恐らく(要出典)あり。「ゆったりするなら早めにエリアとっちゃうよ?」というプレーです。TSはこれを読んでいたように感じます。

このコンセプトと8ラウンド目に見せた高めのAメイン取りなどもあり、事故を防ぐためA側は引き配置となった結果ラッシュに対応できなかった形です。
フラクチャーはフルセット相手にサイト内で対応するのは難しく、サイトを開けたり一部のエリアを保持し続けることが重要ですが、このラウンドはTSにULTが多く。設置後は不利になることが分かっていたためリスクを支払う場所をサイトにした結果対応ができませんでした。

その後もZETAは速いタイミングでのアクションを続けていきTSも対応を見せHALFTIMEを6-6で折り返しとなります。

Round 15 2発でラウンド獲得

攻めのピストルを獲得しアンチエコも獲得したZETAはサードラウンドでLazの十八番を見せていきます。
少しの詰め待ちからLazにゆったりとAメインで勝負をさせます。これが2発2キルを獲得してしまいその後TSはキープの判断となりました。

単純にエイムで解決している部分が多くあるのは承知ですが、そもそもZETAはエコラウンドでLaz一人に勝負をさせる展開はよく行っていました。

分かりやすい例はVCT2022stage2 VS BB戦での一幕、ZETAは非常に苦しい武器状況の中BサイトをLazがドライでダブルキル、CT入口をヴァイパーズピットで覆いBBをキープに追いやっています。

思い起こせばZETAはT1戦のフラクチャーなどではこのようなドライでの単発武器でワンピックに苦しみましたが、Lazチェンバーの復活で自分たちの強みとして持ってくることが出来ました。
この後もTSは守りでもワンピックに注意しながら守る窮屈な展開となっていきます。

Round 16 情報とセンチネル

また課題のアンチエコのZETA。ここでは下側のエリアにLazのみを残しアーケードを進行していく展開。
対するTSはBメインをプッシュしていきます。
さてRound8でも解説した通りフラクチャーは片方のエリアを獲得することが非常に重要ですがVALORANTの基本として守り側のプッシュとはあまり付き合わないほうがよいというものがあります。

例えばこのラウンドではメイン側に4人の人員を配置しブリーチとレイズのスキルをふんだんに使用しプッシュしています。
裏を返すとZETA側は相手の人数とスキルの消費の情報を得られたわけですから、これと逆方向(今回なら上側のエリアからの進行)に行けばよいわけです。

そしてこれ以外のラウンドも15、17、20はDepが上側を(最初数秒だけ)、19ラウンド目はLazが下側でBメインをオペレーターで覗くなど。どのエリアをプッシュされているかを確認するために人員を配置しています。

本来ならキルジョイが体で、サイファーならカメラ等で確認するのがセオリーですがここを体で見ないといけないのが辛い所でもあり。19ラウンド目はLazがワンピック取るなど相手に圧をかけれる部分もあります。

その後Lazは倒されるもののアーケード側からの進行は人数、アビリティ、武器ともに少なくサイトを掌握。
アーケードのエリアを大きく獲得しておりそのままZETAがラウンドを取得しました。

総括

最終的に13-7と大差をつける形となったフラクチャー、攻めでは結局invyのファインプレーで獲得したエコラウンド以外はスノーボール方式(ラウンド獲得を続けULTが回り有利に進むこと)にラウンドを制圧しつづけ、Grand Finalsに駒を進めました。

以上軽くですがLCQでのZETA vs TSの解説、分析を終わります。ZETAの素早い判断やチェンバーの採用がよい方向に向かった試合なのが分かりましたね。
しかしこの構成も最強FNC相手にはLaz対策を徹底され手も足も出ないのがVALORANTの難しく、世界の広さを感じます。

記事投稿時点でちょうどZETA公式からCrowのコーチ入り、XQQとTENNNがクリエイター部門に移行と発表されました。
各々の新たな旅路と新ZETA DIVISON VALORANT部門を応援していきましょう!

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