続・バブル世代の女性第2号被保険者
12月17日にアップした上記の記事中、私なりに「バブル世代の女性第2号被保険者が働き続ける動機」の分析してみた。
公開後、以下のようなことに気づいたので、続きを書いた。
1.もともと一生働くつもりで、大学進学時も就職先を考えて学部選択して就職し、そのまま働き続けているケース
⇒1.の分類では、さらに2つに分けられる。
①超難関大学等を卒業し、大学の同窓生の男性同様、役員や部長職など、リーダーや意思決定層を目指す上昇志向の強い層
②大卒で働く意欲はあるが、上昇志向は強くなく、仕事と家庭と両立しながら年齢や経験に見合った職責をこなしながら働き続けたい層
性別に限らず、②のタイプは結構いた。
女性総合職を割と積極的に採用するような時代になっても、慶応クラスを出て一般職で入社してくる人。
男性の場合は、早慶クラスで、飲み込みが早くて仕事をきちんとこなし、それなりの役職まで昇進するけれど、あまり責任の重い立場を望まず、仕事は生活のため、と割り切っている人。
私は②のタイプだった。
「ふつうの女の子がふつうに就職してふつうに結婚して子育てをしながら働きつづけ、年齢とともに昇進できるような世の中になればいいな」と思っていた。
そうはならなかったけど。
2.高卒や短大卒で、家計の担い手である(あった)ケース
私が勤めていた会社では、現在は高卒・短大卒は正社員として採用していない。
バブル世代位までなら、家庭の事情で大学に進学できなかった人でも、正社員としてそこそこ安定した企業に就職できた。独身でも持ち家を購入している。
今は大学を卒業しない限り、安定した企業に正社員として採用されづらい。
だからといって、奨学金を借りていわゆるFランといわれるクラスの大学に行っても、楽に奨学金を返せるような企業への就職は狭き門だ。
今は大学に進学できなければ、生活を逆転するのは難しい。
格差の固定化とは、こういうことなのか、と改めて気づいた。
家庭の事情で大学に行けない場合、能力があっても高卒・短大卒では企業に採用されない。
奨学金を借りて進学してもFランクラスでは奨学金をスムーズに返せるような企業に入りづらく、借金を延々と返さなければならない。
ちなみに私は大学時代、2種奨学金を借りて、約10年程度で完済している。
おそらく、現代の学生よりは金額は少ないと思うが。
奨学金の返済免除が検討されているけれど、返済免除より、大企業へ、一定割合の高卒・短大卒の採用を義務づけるほうがいいんじゃないかと思えてきた。