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『生殖の海』 2023年版 第七章「いのちひとつぶん」

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『生殖の海』 2023年版 第七章「いのちひとつぶん」

くずの葉のうらみにかへる夢の世を忘れがたみの野べの秋風

俊成卿女


すゞしやと閨に夜風をながむれば虫の音すだく秋は来にけり

ねかねてやをら押しあくる松の戸にこのごろひとの知らぬ月影

子のなくはと言ひしひとの妻の腹又まろくなるおもしろさ哉

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