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古典の泉のほとりにて ~梶間和歌の2024年自選5首、自選10句+α~
梶間和歌の2024年の自選5首プラスアルファをまとめましたので、お楽しみいただきたく。
「堀河百首」題で詠んだ歌や『源氏物語』宇治十帖から本説取りした歌が中心となります。
現代短歌の軽さやいい加減さ、自己陶酔感に辟易してしまったよ、もう少し重厚なものが読みたいな、という方にご一読いただけましたら幸いです。
古典の泉のほとりにて ~梶間和歌の2024年自選5首、自選10句+α~
梶間和歌の2024年自選5首
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いまさらですが、2024年の自選5首。発表済みの歌のなかから選びました。
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 15, 2025
宇治十帖本説取りチャレンジ、堀河百首チャレンジ、あと「涙をふいて!ごとばんさん」という企画に出した歌が残りました。
隠岐後鳥羽院和歌大賞で入賞したものが残っていない……。#waka #自選5首 #2024年の自選五首を呟く pic.twitter.com/GnboxyqIN7
梶間和歌歌集『母となる』自選10首(2024年発表形)
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初案を詠んだのは必ずしも2024年とは限りませんが、2024年版歌集での発表形をご紹介するということで、2024年の10首抄としてご紹介しております。
2020年版と一字一句変わっていない歌もいくつかありますね。
全文無料公開した歌集『母となる』(『生殖の海』2024年版)から自選10首。#waka #自選十首 #歌集母となるhttps://t.co/rG7a0iJ8xU
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 15, 2025
ルビがないと読みに迷うものもあると思うので、下に書きます。 pic.twitter.com/faAO0wz3Xb
マドレーヌ食めばレモンの香はつよし良き母といふ名を持たぬ身に
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 15, 2025
夜(よる)の窓に瞳をうつすマーマレードジャムの小鍋に手を休めずに
ビルの上(へ)は霧(き)り渡りたり漫喫を出でゝ向かへる二日目の朝
ひと息に終はるバラしは永遠にとゞかぬ腕(うで)をなほ伸ぶる夢#waka #歌集母となる
母である十八年を誇るやうなをんなはゐないこの海の辺に
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 15, 2025
脚立置く位置、地組み癖、世々を経ておまへのくれたすべてを愛す
咲きぬやと峰のあたりをながむればきのふより濃き霞たなびく
目覚むれば袖にいろ濃き花の香も消(け)ぬやさらでも春の夜の夢#waka #歌集母となる
ひさかたの雲ゐに迷ふ白鷺の翼に晴るゝ夏の日の影
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 15, 2025
春の夜の枕に匂ふ花の香にみじかき夢ぞ又覚めにける#waka #歌集母となる
2020年版の歌集採録時と一字一句変わらない歌も数首。全体としては原形をとどめないほど推敲しているのですが、良い歌ははじめから良いのだ。
歌集『母となる』はこちらからご覧ください。
こちらの書籍化についても、応援よろしくお願いいたします。
梶間和歌の2024年自選10句
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画像を少し直しました。
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 16, 2025
読みにくい語のルビはこの下に書きます。#haiku #自選十句 #2024年自選十句をつぶやく pic.twitter.com/WvgcdbY5Rb
雪折れや伏見はとほき朝の旅
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 16, 2025
洗濯機まはす小春日子らの声
くちびるを噛むなをさなご春ちかし
麦の風男子(をのこ)は涙こらえ立つ
寝くたれの髪を撫でつゝ桜桃忌#haiku
子の足は律(りち)の調べをかきわけて
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 16, 2025
親のためな生きそ里の彼岸花
秋寒し船は澪(みを)引く島の朝
秋晴れや高速船の水飛沫
くすりゆびにキスを霜夜のわかれ道#haiku
梶間和歌の俳句はこちらからご覧ください。
おまけ、梶間和歌の2023年自選10首、自選5句
2023年のまとめをnoteのほうでしそびれていたと思いますので、おまけです。
梶間和歌の2023年堀河百首チャレンジより自選5首
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梶間和歌の2023年宇治十帖本説取りチャレンジより自選5首
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梶間和歌の2023年自選10句
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2023年の自選10句を選んでいなかったので、1年も遅れてしまいましたが、掲載します。#haiku #自選十句 #2023年自選十句をつぶやく
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 16, 2025
タグ間違いで再掲。すみません。 pic.twitter.com/7c3vKLHmU0
スリングに青海波抱(だ)く春のひと
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 16, 2025
夕凪や軍手はづした薬指
終電のとびらは閉まり夏の月
みじか夜や傘差さぬ手の触れ触れず
蝉時雨まだ馴れやらぬ腕まくら#haiku
箸置きは右に二度目の桐の花
— 梶間和歌@京極派と新古今の人 (@WakaKajima) January 16, 2025
耳栓をはづす夜更けの虫時雨
律(りち)の風ミレーの川をさかのぼる
残り香もとほくなりけり寝覚月
水洟(みづばな)もゆるされきつて子は駆ける#haiku
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2025年の梶間和歌の和歌、俳句もお楽しみに。
たくさん発表できるかはわかりませんが、少なくとも良い歌が発表できるよういっそう努めます。
引き続き応援よろしくお願いいたします。
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和歌活動を応援する
梶間和歌がつつがなく和歌創作、勉強、発信を続けるため、余裕のあります方にお気持ちを分けていただけますと、
私はもちろん喜びますし、それは日本や世界の未来のためにも喜ばしいことであろうと確信しております。
「この無茶苦茶な生き方を見ていると勇気がもらえる」
「こういうまっすぐな人が健康に安全に生きられる未来って希望がある」
なんて思ってくださいます方で、余裕のあります方に、ぜひともご支援をお願いしたく存じます。
noteでのサポート、その他様々な形で読者の皆様にご支援いただき、こんにちの梶間和歌があります。ありがとうございます。
特にこのたび令和5年の隠岐後鳥羽院和歌大賞で古事記編纂一三〇〇年記念大賞を受賞し、表彰式を含む大会のツアーに申し込み、ツアー代金(9万円弱)は生活費と別に工面することになりました。
そちらのツアーには無事参りましたが、翌年また城南宮・鳥羽殿賞を頂き、表彰式ツアーへの参加を希望しております。お気持ちとお財布事情の許します方に、ぜひともご支援を頂けましたら幸いです。
令和5年、6年分ともに、ツアーの様子はこのマガジンで連載して参ります。どうぞお楽しみに。
今後とも、それぞれの領分において世界を美しくしてゆく営みを、楽しんで参りましょう。
この記事を書いた人
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