和歌への情熱で道を拓く ~終わらぬ挑戦、広がる波紋~
日本で唯一の和歌の大会に応募を始め、2年目でまさかの大賞を受賞。
生活保護受給一歩手前の梶間和歌も、仲間の(金銭的含む)応援に支えられ、離島、海士町での表彰式ツアーに参加する目途を立てることができました。
ドッキドキのツアー代金を支払い、ドッキドキの往復の航空券も無事購入!
あれ、そういえば、今年の和歌大賞の募集ももう始まっていたよね?
ここまでの経緯を読んでから続きもお楽しみください。
1記事目:和歌への情熱で道を拓く ~隠岐後鳥羽院大賞和歌部門への応募経緯~
2記事目:和歌への情熱で道を拓く ~和歌大賞への挑戦2年目の転機~
3記事目:和歌への情熱で道を拓く ~アルバイトでの成長と和歌指導の可能性~
4記事目:和歌への情熱で道を拓く ~信念で詠み上げた和歌作品の行方~
5記事目:和歌への情熱で道を拓く ~大賞受賞、そして立ちはだかる壁~
6記事目:和歌への情熱で道を拓く ~元ホームレス、和歌にフルベットして~
7記事目:和歌への情熱で道を拓く ~友情と応援の表彰式チケット~
和歌への情熱で道を拓く ~終わらぬ挑戦、広がる波紋~
今年の和歌大賞にも、俺は出す!
たしかに、和歌大賞への応募目的が【一等を受賞し、その実績を今後のキャリアの糧にする】ことだけであれば、受賞後、3年目以降の応募は必要ないのですが。
やはり日本で唯一の和歌大賞が今後も盛り上がるのは望ましいこと、その一助となるならば私も応募を続けたいですし、
たった一度大賞を受賞したのがまぐれ当たりなどではなかった、と確認したい気持ちもありますし(まあ、まぐれ受賞するような大会でないことは、他の受賞作のクオリティを見てもわかるのですが)、
毎年1回、自分以外の誰かの定めた題で全力で歌を詠み、その歌をプロの評価の目に晒す、という緊張感は生活の張り合いにもなります。
歌会始?
あれは……なまじ伝統ある名前を使っているので誤解されるかもしれませんが、選者が現代短歌の先生ですからね……。
選ばれるのも現代和歌ではなく現代短歌。そこに年1回の全力投球をする気にはなれません。
ということで、表彰式ツアーへの申し込みと前後して今年の和歌大賞にも取り組み始めました。2024年6月のことです。
さて、隠岐後鳥羽院大賞和歌部門、2024年の題は「島」。
こ、これは助かる!
「島」なら先例をいくつも知っているし、調べるのも容易です。
昨年の「秋浦」、あの難易度は何だったのか!!!!!???
という恨み言も一瞬、生まれないでもなかったですが、それはともかく今年の題がとびきり調べにくいものでないことは有難い。
募集期間が通常より短かったため少し焦りはありましたが、そうはいっても1ヶ月半あったので落ち着いて取り組みました。
和歌大賞応募者の鑑
さて、今年かなり刺激を受けたのは和歌友の……お名前を出してよいのかわからないのでXのHNでご紹介しますね。✨さんのこちら。
これは私が応募を始める以前の年のポスト。
隠岐後鳥羽院和歌大賞応募者の鑑……!!!!!
私もここまではできていないし、考えていない!
1首目と2首目の方向性なんて発想、微塵もありませんでした。
(私が応募を始めた2022年の時点で応募はひとり2首でしたが、以前は3首だったようです)
この✨さん、いつも安定的で心に沁みる和歌を詠んでおいでで、私もかなり刺激を頂いています。
去年、おととしの時点でこれ読みたかった……。
ともあれ、今年は「島」という取り組みやすい題。時間は限られていますが、できることもたくさんあります。
✨さんの挙げられた後鳥羽院の「島」詠、また自分で調べて出てきたいくつかの「島」詠を一覧にし、
一首につき1~2首程度、すべての歌を参考にして、歌を詠む
……つもりで臨みつつも、できないぶんは飛ばし、計10首ほど詠みました。
うーん。前年、一昨年分よりは多く詠めたものの、意気込みとしては30首ぐらい詠みたかったのですが、力及ばず。
2年前のように直前でバタバタするのが嫌だったし、最低1週間寝かして見直す時間も欲しかったので、10首で落ち着けました。
そのなかから完成度の高い2首を選び、応募。
この2首については、結果の出たのち改めてご紹介しますね。
広がる和歌の輪
さて、さて……。今年はさらなるグッドニュースが。
6月末の裕泉堂歌会にて
「今年の和歌大賞の題は『島』ですよ。締め切りは7月末、私も応募します。短歌でなく和歌なのでハードル高く感じられるかもしれませんが、皆さんもよかったら」
と話したところ、
7月の歌会に「島」をテーマに詠まれたお歌が6首も見えたのです!!!!!
もちろん、すべてが和歌大賞のための歌とは限らないのですが、
まあ、このタイミングで同テーマの歌が6首も集まるなんて、偶然とは思われませんね。
キャッキャウフフしながら歌会を終え、後日、「和歌大賞、応募しましたよ! 」というお声を頂いた時のうれしさといったら。
なんて思っておりましたが、
私の和歌活動や大賞受賞、引き続いての応募がきっかけで、和歌大賞への新たな応募者の生まれる場面に立ち会うことさえできました。
一助に、なったかな! なったかな!? きっと、なっているよね!!!
そもそも、和歌という「研究者以外に好きな人いるの? 」みたいなものに取り組み始めた時点で、
自分の活動や考え方、生き方、作品が広く受け入れられると考えてはいませんでした。
しかしながら「だから? 評価? なにそれおいしいの? 」とすべきことを粛々と続けてきた私を「頭おかしすぎてすごい」と評価してくださる方が少しずつ増え、
その生き方を応援したいとお仕事や寄付を下さる方も増え、
「和歌さんがめっちゃ語るから『新古今和歌集』買った」
「京極派のこと、もっと教えてください」
なんてお声も頂くようになりました。
どうしても広くニーズのある分野ではない以上、バズるような未来はないでしょうが、
わずかずつであっても影響力が増しているのかな、と思います。和歌というジャンルと私という器にふさわしいスピードで。
同時に自分のなかの新古今や京極派の解像度が上がることで、過去発信してきたものの粗が気になってしまい、だいたいの過去は黒歴史として更新されてしまう宿命、自分の過去や現在に満足することはないのですが、
少なくとも人生の充実度は常に過去最高を更新しておりますし、生きていて良かったなあとしみじみする毎日です。
この人生ですべきことはまだ途方もない量残っていますので、気を緩める暇はありませんが、
私が和歌という人生の軸を手放さないかぎり不幸になることはないでしょう。
メンヘラ他責ぴえんぴえん女子だった十余年前の自分に見せてあげたいですね!
そして、未来へ
さて、この連載もようやく執筆時点の【現在】に追いついてきました。
もう少ししたら今年の和歌大賞の結果が出るでしょうし、前後して昨年分の表彰式ツアーに旅立っていることと思います。地元への営業活動もね。
それらは随時こちらのマガジンで綴って参りますが、いったん、この連載は筆を置くことになりそうです。
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それでは、またね。
和歌への情熱で道を拓く
1記事目:和歌への情熱で道を拓く ~隠岐後鳥羽院大賞和歌部門への応募経緯~
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7記事目:和歌への情熱で道を拓く ~友情と応援の表彰式チケット~
8記事目:和歌への情熱で道を拓く ~終わらぬ挑戦、広がる波紋~
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ツアーの様子はこのマガジンで連載して参ります。どうぞお楽しみに。
今後とも、それぞれの領分において世界を美しくしてゆく営みを、楽しんで参りましょう。
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