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『生殖の海』 2023年版 第二章「母として行く道」

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※こちらの記事中の作品は「源氏で紡ぐ和歌便り」第7章と同じものです。
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ただし、そちらの有料部分に添えてあるコラムは「源氏で…」第7章記事オリジナルのもので、こちらの記事には書いてございません※

『生殖の海』 2023年版 第二章「母として行く道」

おほかたのうきにつけてはいとへどもいつかこのよをそむきはつべき

入道后宮きさいのみや


子の闇にまよふさへこそうれしけれこのたまぼこは我れのみぞ行く

薄雲にほがらほがらと明け暮るゝ空にながむる濃き春霞

ひたとねがふ裂け果てよ胎身も絶えね言はでをなべてあだし野ゝつゆ

うたかたもぬ玉の緒となかるとも絶ゆまじ今宵あすか川浪

ほど過ぎてげにも覚ゆる子は産まれげにも覚ゆる子の母と也

ひとたびはいな玉の緒はこゝろからなびきゝさはれ春の夜の夢

ながむれば花に霞める春日かげさすやなごりの夕暮れの庭

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