Movie review 光のノスタルジア
- サイトから引用
チリ・アタカマ砂漠。標高が高く空気も乾燥しているため天文観測拠点として世界中から天文学者たちが集まる一方、ピノチェト独裁政権下で政治犯として捕らわれた人々の遺体が埋まっている場所でもある。生命の起源を求めて天文学者たちが遠い銀河を探索するかたわらで、行方不明になった肉親の遺骨を捜して、砂漠を掘り返す女性たち……。永遠とも思われる天文学の時間と、独裁政権下で愛する者を失った遺族たちの止まってしまった時間。天の時間と地の時間が交差する。
この映画を観て、個人的に感じたこと。
それは、「過去の心の傷は、癒えるのか」ということです。
私自身にも、喪失の過去はあります。
喪失の辛いとこは、時々発作的に、「過去の後悔」に心が支配されることです。
「あの時、もっと会っておけば。」
「なぜあの時、あんな言葉を言ってしまったのか。」
時間とともに癒される部分もありますが、消えないものもあります。
この映画からもらったひとつのヒントは、もっと大きな流れに目を向けるということ。
天体のもつ時間軸と、人の一生の時間軸の差。宇宙から見ると、一代の人生は一瞬。その一瞬をどう生きるか。そして、世代をつないでゆくか。
心の痛みが消えなくとも、少しは軽くなるのかな。
ちなみに、映像は、とても美しかったです。
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