黄疸 のこと 「検査しないとおしおきよ!!」
黄疸ってどんな症状?原因となる病気って?
黄疸の症状は、血液中のビリルビンが増加して皮膚や目が黄色くなることが有名です。
黄疸=肝臓というのは、多くの方がご存じです 。
高山哲朗先生「家庭の医療情報」より 参考 引用 加筆あり
黄疸は肝臓が急激に炎症を起こしたり、がんなどによる閉塞で、ビリルビンの排泄がうまくいかなかったりした時に生じます。
つまり、黄疸の時には緊急で治療が必要なことが多いです。
もしかして、足の裏とか、手とか、黄色っぽくなっていませんか?
飲み会のシーズン、特に要注意!
「アルコール性肝障害」 ってどんな病気?
飲酒の習慣が肝臓に悪い影響を与えることは良く知られています。
正式には「アルコール性肝障害」という病名になります。
アルコール性肝障害が恐ろしいのは、ありふれた状態である脂肪肝から始まり、肝炎、肝硬変、さらには肝がんへと進行する可能性がある点です。
飲み過ぎから始まるアルコール性肝障害
お酒の飲み過ぎが体に悪いことは良く知られていますが、中でも大きなダメージを被るのが肝臓です。そして、そのダメージは、なかなか顕在化しない。わかったときには、かなり進行悪化している。
肝臓は、「沈黙の臓器」なんて、かっこよくいわれています。
習慣化した飲酒と肝障害は密接に結びついています。
独立行政法人国立病院機構久里浜アルコール症センターによれば、アルコール依存症者(毎日日本酒で5合程度のお酒を10年以上飲んでいる人)における肝障害の割合は約80%にも達するそうです。
飲酒による肝障害の最初の段階は「脂肪肝」です。
症状はほとんどなく、腹部超音波検査で見つかるケースが多いとされています。
脂肪肝は継続的な飲酒によって簡単に引き起こされる反面、飲酒を止めれば短期間で改善するという特徴があります。
脂肪肝の診断基準は?
脂肪肝は、肝細胞内に食べ過ぎや運動不足により中性脂肪(トリグリセリド)を主とした脂質や糖質が異常に蓄積した状態をいいます。
具体的には、肝細胞の30%以上に脂肪が蓄積している場合に脂肪肝と診断されます。
標準体重より20%以上の肥満では、約20%~30%以上の方に脂肪肝が認められています。
アルコールが原因の脂肪肝である「アルコール性脂肪肝」と、それ以外の脂肪肝である「非アルコール性脂肪肝(NAFLD)」に分けられます。
脂肪肝の状態で飲酒を継続すると症状はさらに悪化します。
なんで、お酒を飲むと、肝臓に脂肪が溜まったりするのか?
小腸で吸収された水溶性の栄養などは、100%間違いなく、門脈を通り、肝臓で漉されます。
小腸の壁から血管が伸びて、肝臓を通っています。だから、肝臓ってかなり大きな臓器になっています。
脂肪酸=脂は、コレステロールや脂溶性ビタミンなどとともにリポタンパクの1つであるカイロミクロンに組み込まれてリンパ管に移行し,その後胸管を経て大動脈に入り全身に運ばれます。
肝臓の役割の1つに、使いきれなかった糖分や脂肪酸などを中性脂肪やグリコーゲンとして蓄える働きがあります。
しかし、その後使わずに逆にため込み続けると脂肪肝になってしまうのです。
肥満が脂肪肝の大きな原因、と言いきって良いでしょう。
使い切れば、ためられません。脂肪燃やすか、入れる量を減らすか。
肝臓に炎症が起き、肝細胞の破壊が進むのが「アルコール性肝炎」です。
また、近年日本で増えているのが、肝臓に線維組織が増殖して肝機能を低下させる「アルコール性肝線維症」です。
アルコール性肝線維症は、慢性飲酒によりコラーゲン産生が起こり、脂肪変性や炎症が軽度で線維化が生じる状態です。
肝炎や肝細胞壊死(細胞が壊れること)は軽度で、禁酒により肝機能は改善します。
アルコール性肝炎もアルコール性肝線維症も、放置するとさらに悪化して生命に危険が及びます。
アルコール性肝硬変
アルコール性肝炎、アルコール性肝線維症が悪化すると、「アルコール性肝硬変」となります。
アルコール性肝硬変は、日本酒で約7合を毎日10年以上飲み続けた人の約20%に発症します(e-ヘルスネット)。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-002.html
さらに、同じ量を15年以上飲み続けた場合では約50%に発症します。腹水、黄疸、吐血といった症状が現れ、最悪の場合は死に至ります。
非常に深刻な状態ではありますが、断酒を継続することで改善するケースもあります。
諦めずに断酒を続けることが大切です。
これはアルコール性肝障害全般にいえることですが、最も効果の高い治療は「お酒を飲まない」ことです!
肝硬変の方は肝がんにもなりやすいため、注意が必要です。
アルコールの過剰摂取により、肝がんになってしまうこともあります。
厳密に言うと、肝細胞ががん化してしまう肝細胞がん(HCC)というのですが、こちらはお酒の飲みすぎ、肝硬変、慢性肝炎などが原因となって発生します。
加えて男性、高齢の方、喫煙者はリスクが高いため、注意が必要です。
がん自体の症状は少なく、肝炎や肝硬変の症状(黄疸、体のだるさなど)が出ます。
早期診断が重要ですので、定期的に検査を受けましょう。
初期からの対応が鍵を握る
このように、アルコール性肝障害は軽度のものから重度のものへと進行していきます。
初期の状態である脂肪肝には症状がありません。
そのため飲酒の習慣がある人は積極的に検査を受けるようにすると早期発見に繋がります。
血液検査でAST(GOT)、ALT(GPT)、γ‐GTPの値を調べることで肝機能の状態を確認することができます。このほか、必要に応じて超音波やCT撮影による画像解析や、肝生検(針を刺して肝臓の組織を採取する)による組織学的診断を追加することもあります。
アルコール性肝障害は、悪化してしまわないうちに改善することが大切です。
飲酒の習慣がある人は、定期的な検査によって肝機能の状態を確認するようにしてください。
そして、「脂肪肝」であることが分かったら、すぐに断酒を始めることで、アルコール性肝炎やアルコール性肝線維症、さらにはアルコール性肝硬変への進行をくい止めましょう。
以上 肝臓のお話でした。
脂肪肝、わかってるなら
もしもヤバい!と思ったら、なかなか止められないのなら、
せめてこれで罪悪感を打ち消しておいてください。
でも、お酒は毎日は止めよう!週3日くらいで。
ご参考に ひらたクリニックの記事
https://hira-cli.com/blog/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%80%A7%E8%82%9D%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
ドクターズファイル
https://doctorsfile.jp/medication/6/
全国健康保険協会
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/kochi/20140325001/2016120600012kannshougai.pdf
教育開発出版株式会社 基本的でわかりやすいかも
https://www.kyo-kai.co.jp/img/material/chuu/7000/bunyabetsu_rika_seibutsu_sample.pdf