貴重な若者の時間
今年の春に一人暮らしを始めた、東京に引っ越してきた、という若者のお客さんの話をもう何度も聞いています。
就職したはいいものの同期に会えないどころか、まだ一度も会社にすら行ってなくてテレワークで研修を受けている、とか、
せっかく東京に出てきたけどどこにも行けていない、とか、
聞けば聞くほど気の毒に思う。
彼らにとって貴重な二十代前半をこんな状況下で過ごす事は、残念な事ですよね。
本当は同世代の子たちと触れ合うのが一番だろうけど、
リアルな友達を作るのも難しい今、せっかく飲みに来てくれたんだったら友達とまではなれなくても、話ができる相手くらいにはなってあげたいという思いがあります。
昨日来てくれた子もそんな一人で、「誰かと話したくて。」と言っていました。
自分もそうだったけど、地方出身者は東京の人の無関心さに驚く事があります。
店に入っても機械のように人が動くだけで、笑顔も挨拶も無機質な事が非常に多く、温かいコミュニティーで生まれ育った人にはうまく順応できなかったりします。
そのうちすぐに慣れてしまうものだけど、その「すぐ慣れちゃう」に自分は少し悲しい気持ちを持ってしまいます。
ピュアな子がそっちの常識に染まっていく感覚というか。
考え方はそれぞれだけど、自分はそこに悲しさを持っているので、東京で「田舎の店」みたいなフランクさを大切にしながらお店やってます。
大袈裟かもしれないけど、地方出身者が心を取り戻せるお店になれればそれもまた一助かなと思います。
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