漫画を描いてて楽しい時のこと
お世話になっております。若林です。
漫画を描くことが大好きで、全然苦にならない作家さんが世の中にはいるらしいですね。
僕はめっちゃ苦しいです。
ただそんな僕にも「描いて良かった……」としみじみ思う時がいくつかあります。
まず自分の中で「面白いものが描けた……!!」っていう実感があった時です。
素直に自分は天才だなって思います。
次に妻に見せた時の反応が良かった時です。
僕は全ての漫画をほぼ妻に向けて描いてるので、妻が面白いと思ってくれてるならもうそれで充分です。
ちなみにうちの妻のMAXのほめ言葉は「いいんじゃん?」です。
さらにSNS等で反響が大きかった時です。
認められた気がしますし、自分の正しさを証明できたような気になります。
さらに頭の中で、松井がメジャーリーグでさよならホームランを打った時の映像が流れるんですよね。
アシスタント時代にたまたまその試合をテレビで観て、「これが勝利か…」って思ったのが由来です。
最後に売れた時です。
ただこれは嬉しいってよりは、ホッとします。生活できるーって感じです。
でも数字が出て自分の漫画の可能性が見えると、いつも「こんなもんか……」っていう気分になります。
そしてまた何か満たされないものを埋めるために漫画を描いて一喜一憂するわけです。
僕が漫画を描いてて楽しい時ってこんな感じです。
ただ不思議なもので、喜びと一緒に怒りもわくんですよね。
「ほら見ろ!!俺が!!若林だ!!」みたいな感情です。伝わるでしょうか。
たぶんいつも自分で自分を見下してる部分があって、その反動なのかなって思います。
もう漫画を描いてて嬉しい楽しいことなんて無いかもなって思うこともあります。
でもいまだに新しいものを描けた時は、少し自分が好きになれる気がします。
それを楽しんでくれる人がいるうちは、がんばろうって思います。
※追伸
最近たまに「徒然チルドレン読んでました!!」って声をかけてくれる人がいます。
嬉しいです。終わった漫画を思い出してもらえると、変な話、生き返る気持ちになります。
僕の「漫画を描いてて楽しい時のこと」に追加しときます。