何をもって「成功」としてるかの話
お世話になっております。若林です。
人によって「成功」の定義っていろいろありますよね。
僕はちゃんと考えたことありませんけど、なんとなく「売れたら成功」かなーって漠然と考えてます。
じゃあどのくらい売れたら「成功」なのかと。
駆け出しの頃は「単巻5万部」を最低目標にしていました。
それくらい売れればまあまあ大丈夫と上の先生に聞いていたんですよね。
新人だと、どれくらい売れれば作家として安定するのかってわからないじゃないですか。
なのでそういう基準を教えてくれる人がいるのはありがたかったですね。
今は「自分の過去作よりは売れる」というのを最低目標にしています。
「徒然チルドレン」1巻が単巻10万部(発行部数)に届いたのが確か4巻発売の頃だったんですね。
なので「幸せカナコ」では2巻発売までに単巻10万部出て欲しいというのが目標でした。
結果「徒然」の時よりは早く重版がかかってますが、10万部までは微妙に届きそうにありません。
これを「成功」とするかといえば、数字的には成功ですけど、気分的には何とも言えない感じです。
「カナコ」は電子の方が好調らしいので、そっちの数字を入れると話は違ってくるんですけどね。
紙のほうが数字が単純でわかりやすいので、ついそっちを基準にしてしまいます。
そもそも僕はあんまり自分の成果を「成功」と感じたことが無いかもしれません。
ついつい他人と比べてしまうからでしょうね。
「成功」とか「失敗」とかでなく、ただただ「結果」としか感じてないような気もします。
それに「成功」を意識すると「失敗」も怖くなるじゃないですか。
生きてくために数字的な目標も立てます。「これだけ売れたら大丈夫」っていうふうに。
でもそれよりは、「この漫画描くの楽しい!!」って思いたい方が僕は強いです。
売れることにこだわりすぎて、売れなかった時に「この漫画は失敗だった」って思うの、超嫌なんですよね。
だったら結果じゃなくて、過程を楽しみたいなと。
なので「描いてて楽しい漫画」が現状僕の「成功」なのかもしれません。
だから全然売れない夏の合同誌は、やってる間すごい楽しかったので、僕にとっては超大成功です。
もちろん売れたらもっと楽しいですよ。
どうせ結果は気にしようとしなくても気になりますし。
「カナコ」ももうすぐ2巻発売なので売れて欲しいです。