100人の「面白い」より1人の「つまらない」がグサッとくること
お世話になっております。若林です。
SNSで漫画を公開してから、おかげさまでたくさんの人から感想を頂けるようになりました。
雑誌での連載では、アンケートの数字でしか読者を感じる機会が無いので、いい時代になりましたね。
でも批判的な感想にはグサッときます。
読者がどんな感想を持つのも自由ですし、世の中の全ての人に楽しんでもらえるはずもありません。
でも作品が否定されると、描いてる自分も否定されてる気持ちになります。
なので無視です。自分に批判的な人を見つけたら距離を取るようにしてます。
でも批判的な感想は、目立ちます。
基本的に、大多数は肯定的な感想です。
だからなのか、その中にぽつんと否定的な意見があると、それが悪目立ちするんですね。
余裕が無い時は、大多数の「面白い」より少数の「つまらない」の方に心を持っていかれたりします。
そんなわけで、読者からのコメントを見られなかった時期もありました。
気にしないようにすること自体が疲れますし、気にしてないと思ってるうちにおかしくなってることもありましたしね。
でもそのままだと読者の感想が届きませんし、元気ももらえません。
なのでネガティブな感想を先に予想するようにしました。
「幸せカナコ」では、「不謹慎」「気持ち悪い」「ダジャレが寒い」は必ず言われるだろうなと予想しました。
読者によって好みが分かれるところはどうしようもありません。
ダジャレを楽しんでくれる人もいれば、ダジャレで引く人もいる。しょうがないです。
できるだけ多くの人に楽しんでもらえるように工夫はしますけど、やるだけやって無理なら無理です。
するとネガティブな感想にも「わかるわかる」と共感できるようになったんですよね。
Amazonのレビューを見ると楽しいです。
☆5の意見も☆1の意見も、元々予想してた感想なので、どちらにも共感できます。
ダジャレが寒い。うんうんそうだよね。
作者の人格否定もめっちゃありますけど、僕だってこの作者頭おかしいって思ってますもん。
この経験から、僕はネガティブな感想を予想しながら漫画を作るようになりました。
どこで好みが分かれるかを考えて、読者が離れにくい方法を探します。
もちろん僕の好みがありますので、どこかで好みの分かれ道ができてしまいます。
でも読者がどっちの道を行っても「わかるわかる」と納得できるので、あまり傷付かなくなりました。
それでも否定されたらグサッとくることもあります。
気持ちに余裕がある時は受け止められますけど、疲れてる時はダメですね。
ただ心の準備ができるようになったので、前よりはずっと楽です。