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いぶし銀ライブ

先日、なかの芸能小劇場で「いぶし銀ライブ」というライブが開催された。主催は出囃子。

THE SECOND 2024出場漫才師5組が6分ネタを2本ずつ披露し、後半と前半の間に2チームずつ分かれてトーク。(トークの時間は休憩時間も兼ねていて退席可能)
エンディングは全員集合。

出演(香盤順)
リニア
タモンズ
モダンタイムス
三拍子
2丁拳銃
MC:きつね日和(コンビ歴5年目)

THE SECONDがあるのでネタの詳細は控えるが、どの組もおもしろくて満足度が高いライブだった。

THE SECOND選考会通過組(リニア、タモンズ)と来年持越組(モダンタイムス、三拍子、2丁拳銃)に分かれたトークはどちらもおもしろく、エンディングでは収拾がつかなくなるほど全出演者が楽しそうにしていた。

アーカイブ配信も販売中(視聴期間は3/24まで)

以下、簡単にライブの様子と感想を記録。


オープニング

コンビ歴16年以上しか出ないライブのMCを任されたコンビ歴5年きつね日和。
登場するなり「誰だおまえらって感じですよね。」と自虐。それでも様々な現場で鍛えたMC力を発揮し、会場の雰囲気を温かくした上でライブの注意事項やスケジュールをわかりやすくアナウンス。
手短なオープニングトークからすぐにライブ本編き繋いだ。

漫才

リニア→タモンズ→モダンタイムス→三拍子→2丁拳銃の順番で1本ずつネタを披露。
トークを挟んで同じ順番で2本目のネタを行なう。
大会期間中なので各ネタ詳細は控えておおまかな感想のみ。

リニア

出囃子はリニアモーターカーの歌。

2本ともしょうへいさんの掴みどころのなさと酒井さんの勢いから生みでるギャップがおもしろい。
つかみの「俺なんて言ってる!?」もこっちを引きつけてからしょうへいさんがあのトーンで発する一言で笑わせられる。
酒井さんの声量と滑舌の良さも聞いていて気持ちが良い。

タモンズ

出囃子は長渕剛で「ろくなもんじゃねえ」

両方おもしろかったが1本目が特におもしろい!
ネタの中身ももちろん良いが、安倍さんの「おぉ!!?⤴︎」という声や大波さんの独特なツッコミ仕草がどんどんクセになってくる。
漫才が進むにつれて笑いが止まらなくなる。

モダンタイムス

出囃子はボレロ。曲終わりまで2人がにこにこしながら立って待つという斬新な始まり方。好きな曲を選んで良いと言われ、この曲にしたらしい。

1本目はとしみつさんが「今から選考会で落ちたネタをやります。アンケートに“落ちて当然”と書いてくださいね〜」と言って始まったが、もう落ちる落ちない関係なくモダンタイムスはこれを貫いてほしいと思った。
2本目の歌ネタは観客も一緒に参加できてとても楽しかった。ずっと頭に残ってるしまた見たい。

三拍子

出囃子は「目玉バキバキ男と蝶ネクタイ木男」

THE SECOND2024で優勝する為に4ヶ月連続で開催していた定期単独ライブ「漫才の向こう側」で下ろしたネタを2本。
1本目はいつどこでやってもめちゃくちゃおもしろいアレ。年始の「お笑い成人式」というテレビ番組で見た時も確実に勝ったと思ったくらい爆笑したが、今回も爆笑。(勝ち負け関係ないライブなので純粋に楽しめた。)
2本目は斬新としか言いようがない。記憶消してもう一度初見の気持ちで見たいくらいだが、今まで見たものと変わっていたところがありめちゃくちゃおもしろかった。高倉さんの台本力と久保さんのポテンシャルが見どころ。


2丁拳銃

出囃子はTHE BLUE HEARTS「44口径」

昨年末単独ライブ「百式」でも見たものだったが、この日は更におもしろくてめちゃくちゃ笑った。
特に2本目ではなぜか小堀さんの髪の毛が妖怪アンテナみたいになっていて修司さんが直したり、三拍子のネタのセリフを取り入れたりとアドリブがとにかく強い。爆笑。


トーク

リニア×タモンズ

2組が同期で仲が良いことや、リニアの漫才のスタイルが芸人の間で噂になる程おもしろかったという話が。
5分という短い時間だったが、2組のことを少し知れただけで2本目がより笑いやすくなった。
MC松本さんのタモンズに対するさりげない質問も良い。

モダンタイムス×三拍子×2丁拳銃

このグループ分けが選考会を通過してる方とそうでない方に分かれていることに小堀さん(としみつさんだったかな?)が気づき、高倉さんは「主催者に挨拶をするのが気まずかった」と一言。
モダンタイムスとしみつさんの5ちゃんねる情報が炸裂し、各組が掲示板でなんて書かれているか、今年の選考基準は…などが語られた。

自然発生した小堀さんととしみつさんのくだりで爆笑。

余談だがモダンタイムスの2人と三拍子久保さんは糖尿病。オープニングトークできつね日和が話していたが、楽屋では糖尿病の話で盛り上がっていたらしい。

選考会が通らなかっただけでおもしろさでは負けて無いんで(私より)

高倉さんのどういうボケに対してだったか忘れたが(「誰が相手でもぶっ倒せば良いから」みたいな発言だった気がする。)久保さんが「俺たちは落ちてんだよ!!!」と全力の悲しいツッコミをした瞬間がおもしろかった。

エンディング

ライブを締めようとするおいなり達也

エンディングはなぜか三拍子高倉さんがモダンタイムス川さんの横に立とうとする。体型とジャケットの色で相方と間違えたのか、そういうボケだったのかは謎。
小堀さんととしみつさんのくだりにリニア酒井さんが巻き込まれ、更におもしろいことに。

THE SECONDノックアウトステージで誰と対戦するのかという話になると、リニア酒井さんは「三ケ月マンハッタンさんで仲良いからちょっと…」とちょっと歯切れが悪い。すかさず高倉さんが「代わりに出ようか!?」と目玉バッキバキに。

小堀さんととしみつさんのくだりに巻き込まれる酒井さん

最後は抽選会。観客は受付で抽選会用に数字が書かれた紙を手渡されていて、当たった人には全出演者サイン入りA1サイズポスターがプレゼントされる。

くじ引きでもするのかと思いきや、リニアしょうへいさんが1〜50の中で好きな数字を一つ言うスタイル。新しすぎ。

数字ではなく「ジャンボ」と言う謎のボケを2回繰り返し、しょうへいさんが選んだ数字は「35」

「ジャンボ」

私が持っている数字も35。思わずガッツポーズ。しょうへいさんありがとう!!!こんな中途半端な数字を…!!
(恐らくしょうへいさんが35歳だからこの数字を選んだのだと思われる。)

A1サイズのポスター
出囃子の母体がアートの会社だけあって良い紙
練習してから書いてくれたらしい。かわいい。

抽選会の後はそろそろ終わりの時間。
としみつさんがきつね日和おいなりさんに「おまえが締めろ」と無茶振り。
おいなりさんは全力で応えるが、としみつさんは納得しない。
再度、更に全力でやると出演者全員が大笑い。

収拾がつかなくなり、高倉さんが「しょうへいに言わせたら?」と言いかけたところでMC松本さんが大声で「ありがとうございました!!!」と無理やり締める。

どのライブのMCもこれくらいの気概で時間を守って欲しい。

————-
このライブは正式な告知が出る前から楽しみで、出演者発表からはずっとこの日を待ち遠しく思っていた。
THE SECOND予選を見ている間、「審査さえ無ければ純粋に楽しめたのに」ともったいなく感じたからだ。この世代の芸人さん達の6分ネタを邪念なく見られるライブが欲しかった。

選考会通過組と来年持越組に分かれていたが、「全員おもしろかったけどな〜」というのが素直な気持ちである。

漫才もトークもめちゃくちゃおもしろかった。

コンビ歴16年以上の大先輩しかいないライブで、緊張しつつもしっかりとMCの務めを果たしたきつね日和にも拍手。

そんなきつね日和に、見せ場を作ってくれたとしみつさんの優しさも感じた。単におもしろがっていじっただけの可能性もあるが、端っこで見守っていただけのおいなりさんに無茶振りしてくれたことも嬉しい。
———
公演時間が2〜3時間を超えて最後は苦行と化すライブも中にはある。終演時間が明記されていないライブもザラ。

今回のライブを主催した「出囃子」は終演時間を明記し、公演時間90分の間に休憩時間も設け、観客のことを考えてくれていると思った。トークが楽しすぎて休憩する余裕はなかったが、その気持ちがあるだけでも嬉しい。

良いライブでした。

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わかば
な〜んちゃってマッチョマーン

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