ウィーン日記|年末まであとすこし、がんばろうね
みんな、こっちはすっかりクリスマスです。10月末からやたら工事したり、業者の人が出入りしてんなと思っていたら、11月末には、そこかしこでクリスマスマーケットが開かれていて、すっかりクリスマスシーズンです。12/24と25だけがクリスマスじゃないみたいです。皆どこか浮かれていて、うきうきしているように見えます。
俺は、最近、生きていることを感じます。楽しいと思うことはまだ少ないけど、つらくても、大変でも、引き受けられる愉快なところに来たなと感じてます。社会のなかで哲学するってどうしたら出来るかなとか、いつになったらドイツ語話せるようになんのかなとか、2年後の俺どうしてるのかなとか、元恋人と別れない方法ってあったのかなとか。いつも考えていて、新しい答えを、ひとを、じぶんを、探すような日々です。元恋人のことに関しては、俺が成長してもう悩まなくなった頃に、新しいひとに出会うんだろうなとぼんやり思いながら生きてます。
歳をとったなと思うのは、自分がじぶんであることに悩まなくなりました。特に初対面だったり、日が浅い人とは、もしくは新しい場所では、流動的で曖昧で自我のない態度をとって流されてしまうことも、人々のなかに自分を開いていくのが苦手なことも、ひとたび深い関係を持つとそこから離れられなくなってしまうこともあって、そういうときは、しゃあねえなあ、お前だもんなあ、だはは、と笑ってしまえるようになりました。
他人といた後は、基本的に消耗してアザラシになってしまう。気力が尽きて、氷の中にうずくまる真っ白なアザラシみたいに、ベッドの白いシーツにくるまってじっとしている。しばらくして、もそもそと起き始める。他のひとといると引っ張られてしまって、あちこちをわたわたと練り歩く。
たぶん、消耗しないときっていうのは、変人全開ではっちゃけられるとか、ポンコツで奔放な自由人でいることが許されてるとか、もはや一体化して感じられるような関係とか、許された人間関係に限られるんだろうな。新しい場所を探索するのが好きで、新しいひとを見つけては目を輝かしてとことこ行くのに、結局だめになっちゃうなんて厄介な性格。
そういう意味では、大学時代・会社員時代の友達と元恋人にマジで感謝だな〜〜また会いたいひとばっかりだ。これから先、会える人も会えない人もいるだろうけど、元気でいてくれれば俺はいいです。
俺ももうすこし生きてみます。しぶとく、しぶとく、とりあえずは哲学者になるまで!だはは、次のクリスマスはきらびやかな夜に目一杯息を吸って、哲学者になったことの喜びで胸溢れて、大泣きするようなクリスマスにするんだ。
師匠からもらった日本語の「頑張ろう」と一緒に添えられていた言葉で締めます。
成功するのは、あなたが真にあなた自身であるときです。よっしゃ、やったるぜ!
(おわり)