労働日記|美容院というオアシス

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 社会人の生活が始まってからずっと同じ人に切ってもらっていて、今日で4回目。だいたい2~3ヶ月のペースで切っている。パーマをかけてもらった後の回。

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 始まる前はいつもの土曜日のようにどよんとしているのに、始まった途端によく笑い、よく話している。美容師さんと話しているのはとても楽しい。その時の自分は、いつもとても嬉しそう。お互いの人間関係についてほうほう、と聞き合って、美容と髪のことを教えてもらう。1時間は大抵足りないで終わる。未練に悩んでいると、「絶対良い人に出会えますよ」と励ましてくれた。

 俺の第一印象は大抵、穏やかで優しそう。姉か妹いそうとよく言われる。男兄弟いるでしょなんて言われたことない。どちらかと言うと柔らかい感じなんだと思うから、話していくと驚かれることが多い。思ったよりガツガツしてたり、無頓着だったりするからなんだと思う。俺も美容師さんのギャップを見つけて驚いた。そういう、人と知り合う過程は心地いい。

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 いつか俺はここを離れるかもしれないけど、ずっと切ってもらえたらいいのにと少し寂しく思う。そういう信頼できる人を見つけられることはあんまりないから、この縁を大事にできたらいいのになあ、と思う。仕事をストイックに楽しんでる所が格好いい、恋を重ねながらパートナーも見つけていて、こういう歳の取り方をしたいと思った。

 ああ今日は楽しかった!本来ならこういう楽しいおしゃべりは頻繁にあるはずなんだけど、残念ながら今の俺には少なくて、2ヶ月に一度切ってもらうのを少し楽しみにしている。ここでの生活は仮であると感じることも多いけど、こういう心から楽しいひとときは本物だなと感じる。

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建内 亮太
最後まで読んでくれてありがとう〜〜!