インスタグラム活用大学生の過半数、投稿せずストーリーズのみ使用
「若者マーケLab」では、産業能率大学小々馬敦教授と、若年層マーケティング分野における産学連携プロジェクトを開始。若年層と社会の接点の主な手段がデジタルデバイスを介している今、情報受発信手段として広く使われているSNSであるInstagramの利用状況について、小々馬研究室と共同で大学生のリアルボイスを調査いたしました。
■2020年下半期SNSと言葉に関する調査
・インスタグラムの更新について
Instagramでの発信は、約半数が24時間限定で公開される「ストーリーズ」機能のみを利用していることが分かりました。
更新内容は、思い出の出来事だけではなく、好きなタレントや欲しい物、自分の心情等の多岐にわたり、利用シーンが多様化しているようです。また、高い頻度で更新されることで閲覧の頻度も高くなり、結果としてコンテンツ消費の新陳代謝が高くなっています。
閲覧のタイミングとしては、暇つぶしや「ながら見」が多く、1投稿あたり0.3~2秒ほどのスピードで消費されています。ストーリーズの投稿はじっくり見られていないと理解しているからこそ、気軽に投稿できるようです。
・インスタグラムで新しく発見するもの
発信するだけでなく、新しいものを発見する手段としてもInstagramが使われています。
投稿を発見・検索する画面である「発見」タブでは、フォローしていないアカウントの投稿がレコメンドコンテンツとして表示されており、アルゴリズムによって個人の趣味嗜好に則したものが出現するようになっています。
新しいアカウントやコンテンツの発見の場として、約93%の大学生が利用中です。
コンテンツ内容としては、自分の生活に直接的に関係のある「ファッションやコスメ」に関する投稿が一番人気な一方で、テレビの内容や好きなアーティストに関する情報も同程度の人気があるようです。また、TV番組のあらすじを発見タブから確認し、内容がわかった上で実際に視聴するという意見もありました。
・流行言葉と使い方
1位の「ぴえん」は、昨年に引き続き人気があり、今や10~20代の幅広い層に浸透しています。泣き声の「ぴえーん」が語源であり、使用シーンとしてはマイナスな出来事が起こったときに使う言葉。従来の「泣きそう」に近いニュアンスですが、「泣きそう」と「ぴえん」を比べると「ぴえん」のほうがライトな印象になります。
2位の「〇〇もろて」は、「〇〇もらって(していただいて)」という意味で、西日本の話し言葉が由来です。主に、大学生同士の間でちょっとした無茶ぶりをするときに使うことが多いです。
3位の鬼滅の刃系の言葉は、2020年の人気コンテンツ「鬼滅の刃」に出てくる言葉や技の名前をその場の状況にあわせてアレンジし使います。相手をおちょくるか自分を自虐するときなどに使われることが多いです。
4位の「〇〇チャン」は、言葉単体ではなく副詞として使われることが多い言葉です。どのくらい可能性(=チャンス)があるのかを表現し、〇〇の部分にはチャンスの量を表す言葉が入ります。主に使われるのはこちらの2パターンです。「ワンチャン」=ワンチャンスが由来。もしかしたら、という使い方。「カクチャン」=「カク」は確実が語源で、何かトラブルでもない限りは確実にチャンスがあるという使い方。「フルチャン」と使われることもあります。
5位の「やりらふぃー」は、ヤンチャな人を揶揄するときや、ヤンチャさを表現するときに使われます。従来の「パリピ」や「ギャル」という意味からは一線を画しており、「やりらふぃー」はただ派手なだけでなく治安の良くない、理性的ではないさまというニュアンスが含まれています。また、やりらふぃーな様子から脱することを「脱らふぃー(だつらふぃー)」と言います。
調査対象:大学生・大学院生
対象人数:106名
調査方法:Webアンケート
調査期間:2020年12月2日~2020年12月7日
調査目的:SNSと言葉の使い方に関する調査
さらに詳しい内容やご相談等ございましたら、若者マーケLabまでお問い合わせください。
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