箸が転んでもおかしい世界
18歳から、沖縄から離れて愛知にやってきた。
沖縄はもう散々だ!と飛び出してきたのである。
ホームシックはよく聞くけど、私の場合は沖縄シックだった。
そもそも帰る家なんて無かったしね。
そんな中で出会えたのが、熊本や青森や愛知の仲間だった。
働きながら、短大へ通うと言う『就職進学』と言う進路。
仕事は工場勤務で8時間動き回るので、歩数計を付けたら1日10万歩も歩いていた。
そんな同じ境遇の仲間がいて毎日楽しかった。
休日出勤もし、働きまくり勉強もこなすと言うハードな生活だったけれど、毎日が楽しかった。
ハゲの人が帽子をとって挨拶をして、髪の毛がフワッとしただけで大笑いした。
あの時はすんません。
恋愛や仕事や勉強や家族のことやお金のこと、みんな同じように悩んでいた。
でも、箸が転んでもおかしい年頃だった。
人生で最高に大変で、最高に楽しい日々だった。