エッセイ コーヒー牛乳
「なあ、太田……このコーヒー牛乳という飲みもん(モノ)やけどなぁ……
こんなええかげんな飲みもんが、風呂上がりには、なんでこんなに美味いんやろうなぁ?
幼少期のトラウマかな? とくにアルコールが飲めん、ワシら2人にとっては……」
「おまえ、クボ……それな、いうたら悪いけど(※ 意味不明)、
コーヒー牛乳ゆうたら、昔も今も"サイコー"の飲みモノやで。
昔はな、コーヒー牛乳派とフルーツ牛乳派に、2つに大きくわかれたんやけどな……山口組みたいに……けどまあ、どっちかと言うたら、俺はコーヒー牛乳派やったな」
「まあ、ここはたしかに、山口やけどな、でも、どっちかと言うたら、ワシらは、山善組やな、正確には、山本組やけどな、3Fは」
「アホ、それ言うたら、2Fの時は、そーヤンやったから、曽山組やないかい」
「それ、なんか弱そうやな」
「それより、コーヒー牛乳な、昔……瓶のふたは、紙やったよなぁ……」
「フルーツ牛乳は、森永と明治で、味が全然違うたやろ?」
「そうや、森永のんは、肌色というか、白とオレンジを混ぜたような色で、明治はもっと黄色っぽかったな」
「小学校の図工の授業の時に、筆を洗うたら、フルーツ牛乳とようおんなじ色の水が出来てなあ、それは森永や、とか、それは明治や、とか、ようアホなことを言うてたわ」
「いや〜それにしてもクボ……温泉はホンマにええなあ、このあたりは、さすがに温泉街の風情はないけどな」
「そら、風情でゆうたら、城崎温泉とかには、かなわんわ、山口は行政がアホやからな」
「そういう問題か?」
「それがオマエ、この前、朝っぱらから、緊急避難勧告のアラートが鳴りやがってな……」
「それ、なんのアラームやったんや?」
「暴風雨警報や……それが、晴れてるんやで」
「なんやったんや」
「わからん。そやからまた二度寝したがな」
「それで?」
「ほんなら、また突然、アラームが鳴ったんや、また、飛び起きたがな」
「どないやってん?」
「ほんならな、それ読んだらな、さっきのアラームは誤報でした。以後注意します…って、そんなもん、緊急アラームで流すな! っちゅうねん。2回目の方が罪が重いわ!」
「そらクボ、山口の行政は、神戸より、アホやなあ」
「アホ極まりないわい!」
こうして、深夜の温泉街にて、話は次々と盛り上がっていくのでありました。
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